クーリング(冷却)ファン - 基本データ


fan 1 all w500

 日野コンテッサ1300の冷却ファンは、後方から空気を吸い、ラジエータを冷やし、エンジンルームを抜け、さらに排気系を含むエンジン自体の熱を外に排出すると言う、独特の構造になっており、そのために強大な冷却ファンが装着されている。それがどんなものであるか写真とともに紹介する。

 (1) 多くのコンテッサにある標準的なファン
 (2) サイズ的には初期の大型なファン (但し、これは同サイズの逆ピッチ)
 (3) (1)の標準的なファンの逆ピッチ・バージョン
 (4) (3)のものを半分の3枚にしたもの
 (5) (4)をさらに軽量化を僅かながら試みたもの
 (6)番外的な超小形バージョン (逆ピッチではない)

 次の2枚は大きさの比較である。右の赤いのは一般に装備されたおよそ直径 350mmの改良型である。左は最初の設計であったおよそ直径 390mmの巨大なファンである (写真のも逆ピッチであるが基本的に同じサイズ)。形状も大きく異なる。密封型のエンジンルームの熱を如何に後方吸入のラジエータ含めて、冷却し、クルマの進行方向と逆のエンジン前下の吐き出すためにかなりオーバーな設計をエンジニアに課した結果と推測する。発売当初、後方のあるラジエータの冷却の大丈夫かといった疑問に、日野は「夏の35度を超える熱さでもオーバーヒートはしない」と豪語していた。それはこの巨大なファンによるものである。ただでかければ良いかは、エンジニアのエゴかもしれない、世間の評価はそうは甘くなかったのだ。

fan 2 Large STD w500

 初期のGR-100エンジンの生産ライン。飛行機のプロペラのような大ぶりなファンを背負っている (米軍基地のC130の編隊のようにも見えてしまう) 。今、残っているコンテッサのGR-100エンジンには多くは違和感を感じかもしれない。

HINO GR FACTORY w500

 さすがのエンジニアも過大なファンに気がついたのかもしれない。あるいは市場のユーザーからの声、すなわち異常とも言えるファンの騒音だったのだろう。以下のように、直径で4cmも小形にし、形状も大きく変更した。もちろん、周辺の部品も変更となった。プーリーも変更し、結果的にファンベルトは1インチ長いものとなった。所謂、A48からA49サイズとなった。

 シャシーナンバーは、セダン3速車 (コラム) は、PD100-512216以降、同4速車 (フロア) は、PD100-512317以降が、改良型の小形のファンが付いて出荷された。時期的には、1965年夏以降と推測する。また、「旧品消化以降」となってないのですぐにラインに適用されたと視る。と、言うことは相当なる市場の改善要望があった、あるいは販売面に影響があったと視るべきだろう。

FAN DN 1 w600
FAN FN  w5002

参考文献:

  • 昭和40年6月4日付け、デーラー・ノート:No.小-02284 (1.10)

(SE, 2012.3.13, Original)

Notice

本データ、すなわち代替品/使用可能品例は、当サイト・オーナー、また情報提供いただいた個人の見識に於けるものです。それは、FORM/FIT/FUNCTIONというレベルのメンテナンスに於ける互換性を意味するものです。実際の使用にあたっては,個人差が当然ありますので、それを理解した上でご参照・利用下さい。また、代替品/使用可能品例については、情報提供は歓迎するものです。こちらからお願いいたします(実名表記にて)


本ページへのコメント&意見はこちら迄(実名表記にて)。
Any Comments to here would be appreciated (Please Use your one name)


Your local time is  where you live.

全ての内容は、固有に記載のあるものを除き所有権は当サイトオーナー、江澤 智に帰属します。如何なる形式での再利用、複製、また再配布はくれぐれもご注意ください。
All contents, unless otherwise stated are copyright Satoshi Ezawa. So not reuse, redistribute, or duplicate in in any format or way. All pages are not sponsored or endorsed by Hino Motors, Ltd.
全てのページは日野自動車のスポンサーあるいは裏書きのあるものでありません。
© 2004-2017 HinoSamuri.org  - ヒノ・サムライ研