2019.3.31:後輪の空転 - 歴史を振り返る

 昨年初めに対策を練った “ジャッキアップ現象” は大分緩和されて来ました。その少し前から現象があり、最近顕著なのがデフの空転です。

 下の一枚目の画像の様にコーナーを曲がり (この画像でも “ジャッキアップ現象” は改善 ) 、そして2枚目の画像のように曲がりパワー入れるとすぐに空転してしまいます。エンジンだけ6,000回転近くに跳ね上がり、空転が収まると正規の回転となります。

 現場におられる多くに皆さんがタイムロスになっている、LSDがあればなと、そんな会話になっています。

 実はこの空転、1966年、半世紀以上も前の日野がカリフォルニアのBRE(Brook Racing Enterprises - ピート・ブロックさん)と契約して1年間だけセダンレースに挑んど際に、コーナーでの空転が発生していました。ピートさんは日野に今でいう機械式のLSDを要求してました。しかし、日野の答えは “NO” でした。

 歴史と言うのは面白いなと思った瞬間でした。これがホンダだったら、あるいはいすゞだった、当時からLSDがあり、今では旧車となったそれらのクルマでの改善されたLSDを使うことができます。

 残念ながら日野の旧車では空転の改善はかなわぬ夢であります。残るは少々乱暴ではありますが、 “ドライバーの改善” だけしかないようです。

20190331 Rear Differential 2

右コーナー、左後輪は沈み、右後輪が浮く、
しかしジャックアップ現象は避けれている。

20190331 Rear Differential 1

右後輪のリバウンドストリップが伸びきった状態で
グリップが減少したところに加速のために
パワーを掛けると少しおいてデフの空転が容易に発生する。

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