我が日野コンテッサの制作中のGR100エンジンのコンロッド、ビングエンドとスモールエンドのバランス取りを正確に対処したいと考えています。使用中の現行エンジンはかなりのショートカットで済ませましたが今回のエンジンはちゃんと進めるべく、昨日の土曜日から画像のような計測工具を製作しました。
この手の計測手法は欧米のエンジンチューンアップの教則本にはどこにでも載っております。専門会社のプロ向けのツールや多くのDYIの記事も多く見ることができます (Google 検索:"connecting rod balancing" )。しかし、日本での記事では見かけません。”コンロッド バランス” で検索しても、自分からみても本質をついてない手法ばかり (実は現行エンジンがこの簡易的な方法) が掲載されています。日本ではコンロッドのバランス取りに異なる考えがあるのでしょうか?
実は日野自動車の当時の文献を読みますと、米国BRE社にコンテッサ西海岸レースプロジェクトで出張したエンジン技術者の技術習得メモには、正に今回製作のものと同様な方法のコンロッドバランス取りが図解で載っています。と、いうことは当時の国内のレーシングエンジンがちゃんとバランス取りしてなかったのでしょうか?疑問符が出るところです。
さて、製作してみるといろいろチャレンジ&改善がありました。昨日の二時間くらいで完成すると目論んだの大間違い、本日も数時間経てようやく自分としてはこれで良いだろうというところに行き着きました。
以下の画像はビッグエンドとスモールエンドの重量計測の状況です。この状態で鎖側をゆすっても計測値は変化しません。この方法が正しいことを示すものだと思います。
以下の画像、2020.11.21 (赤枠) とメモったところがそれぞれのコンロッド のスモールエンド (上段) とビッグエンド (下段) の重量です。2度の計測で0.4グラム程度の差、つまり誤差があります。この程度は自分にとって許容値です。なぜならば、例えば、天秤の計測はマックスで0.3グラムです。それ以上は自分の信ずる範囲で工夫して精度を上げるしか無いと考えます。すなわち、この制作した道具の使い方をさらに学ぶことだと思います。必要ならさらなる改善です。
実戦として各コンロッド、おそらく実測1〜2グラムの重量差は良い方だと思いし、それを目標としたいです。今回のコンロッドは初期の未加工の一体で10グラム程度の差がありました。上記の国外のサイトのメモにもツールを自作して計測したら8グラムの差があっとなどとあります。まずOKとし、これで全体のバランス取りを進めしょう。まずは先に進むことが先決です!