最近 (2014年) 、発売されたRacing on誌:No.470 (三栄書房) 、古の日本グランプリ Part IIの中の73頁の大月 裕二郎氏執筆の “時代に翻弄された侍魂” によれば、コンテッサ1300は1966年、「10月には当時でも世界最大級のレースだったロサンゼルスタイムズ・ミラー・グランプリの前座レースで優勝、1600ccくらいまでボアアップ」と当事者のピート・ブロック氏の弁の記述がある。もし、それが事実であれば、下記にある「コンテッサ堂々優勝!」とはどう理解すれば良いのか!
当事者の意見を素直に理解すれば、1.3リッター・カテゴリーの競技で1.6リッターの排気量のエンジンを搭載していたことになる。レースとはそんなものだということで済ませばよいのか?それでは文面にある「侍魂」なぞ微塵も感じられない、あるいはそれを語ることすら軽べつをも感じるものである。
さらに文面の「1600cc」エンジンについては大いなる疑問である。当サイトオーナーの検証では、およそ「1500cc」であると言いたい (こちらを参照) 。それは1990年代のオールドタイマー誌 (八重洲出版) の当サイトオーナーの “日野の夢、コンテッサに託して” の “サムライになったヤンキー、青い目の大和魂” を中心とした当事者への取材 (インタビューや資料提供) を経て、最終的に1500cc、およそ90馬力強 (日野自動車の実機の単体計測) であったことが、その後の長期に渡る分析で判明している。その裏書きを取るための実機も検証している。その意味では、Racing on誌の1600ccと言う当事者の意見はおそらく勘違いあるいは (意思を持っての) 誤った表現と分析するが、問題は、残念ではあるが草レースのような前座レースではあったものの「コンテッサ堂々優勝!」のその中味に対するアンフェア度になってしまう。
(SE, 2014.4.12, Original)
(Modified, 2014.4.22)
(Updated, 2018.3.9)