リア・ホーシングのバンプラバー - 実践編


20190331 KH R Bump Rubber

 当時の日野の資料には、右の図のようにバンプラバーを短くしたのもが報告されています。その目的は、「操縦性並びに乗り心地の改善」と簡単・明瞭な説明です。約20mmの短縮であるが、タイヤの動きとしては、おそらくその倍の40mm程度のストロークになると思われます。この改善は、当時の悪路で簡単に比較的固いブンプラバーを突き上げて、「乗り心地」の悪さを露呈したのではないかと、またユーザーからの意見もあったものと分析しています。また、その現象は不本意・不用意なオーバーステアなども結果的に簡単に誘発したのではないかと考えています。

 この改良型のバンプラバーは、「1965年8月より(旧品消化後)」とあり、車台番号では、例えば、クーペならば、「PD300-100065以降」としています。それならば、市販された、あるいは現存するクーペは (ホボ) すべてにこの短いバンプラバーが装着されていることになります。問題は、未だかつて、半世紀近くもの間、この短いバンプラバーを装着している個体 (クーペ、セダン共に) を見たことがありません。補給部品もしかりです。自分としてはミステリー状態であります。もし、本サイトの読者でこの短いバンプラバーを装着されている個体を所有されていたり、あるいは見たことあるならば、ぜひ、本サイト (こちらから) に連絡いただけたら幸いです。

 この短くし、ストロークをかせいだバンプラバーは、まさに「操縦性並びに乗り心地の改善」のために大正解であり、コンテッサをもっと楽しくドライブするにはぜひ、あるいは必須の改善ポイントと考えます。単なる「ロール率」のためだけの不当に固いリアスプリングの改善と共に変更したい試す価値があります。下のカットした写真を参考ください。

 日野自動車はこのバンプラバーの問題を知っており、改善策出していながら、それが市場に反映されなかったのは何故でしょう?発売当初にすでに数万個の在庫 (これはロットとして考えづらい) を抱えたのでしょうか?あるいは対処をする前にコンテッサ1300そのものが製造中止になってしまったのでしょうか?

 いずれにせよ、日野コンテッサ1300をもっともっと「ファンツードライブ」にしたいならば、適切なるリアスプリングの選択と共にこのリアのバンプラバーの改善が必須アイテムと考えています。

参考文献

  • 昭和40年6月18日付け、デーラー・ノート:No.小-0293 (3.3)
20051119 KH R Bump Rubber 1
20051119 KH R Bump Rubber 2


(SE, Original 2012.3.13)
(Revised  2014.1.24)
(Revised  2019.3.30)

20180612 Notice
  • 本サイトのデータ、すなわち代替品/使用可能品例 (プロセスも含む) は、当サイト・オーナー、また情報提供いただいた個人の見識です。それはフォーム・フィット・ファンクション (Form, fit and function) というレベルのメンテナンスに於ける互換性を意味するものです。実際の使用にあたっては,個人差が当然あります。それを理解した上でご参照・利用下さい。代替品/使用可能品例については、情報提供は歓迎するものです。こちらからお願いいたします(実名表記にて)。
  • 本サイトの知恵集(Tips)に記述してある内容は、あくまで日野コンテッサに関するアマチュアの経験です。自分の手を汚して自ら自身のコンテッサをメンテナンスするアマチュアのみがご参考下さい。他人に自身のコンテッサを委ねておられる方、あるいはプロフェショナルの方は、決して参考になりません。これについてご意見のある方はこちらまで(実名表記にて)。

Back to サスペンション関連 トップ


本ページへのコメント&意見はこちら迄 (実名表記にて) 。
Any Comments to here would be appreciated (Please Use your one name)

全ての内容は、固有に記載のあるものを除き所有権は当サイトオーナー、江澤 智に帰属します。如何なる形式での再利用、複製、また再配布はくれぐれもご注意ください。
All contents, unless otherwise stated are copyright Satoshi Ezawa. So not reuse, redistribute, or duplicate in in any format or way. All pages are not sponsored or endorsed by Hino Motors, Ltd.
全てのページは日野自動車のスポンサーあるいは裏書きのあるものでありません。

© 2004-2018 HinoSamuri.org  - ヒノ・サムライ研