コンテッサ1300セダン並びにクーペのホイールとタイヤに関して
【整備解説書の諸元より】
- タイヤ・サイズ:5.60-13
- プライ:4PR
- リム:4.5J-13
- タイヤ幅:153mm
- タイヤ径:600~625mm
- 有効半径:284mm
- 空気弁:TR-15
以上であるが、PCDやオフセットなど記述がないが実測を含めて以下の様です:
- PCD:120mm(因みに4穴)
- ハブセンター径:68mm以上
- オフセット:+32mm (おおよその値(プラス/マイナス0.5mm程度の誤差、純正ホイールにて実測)
最近のインセット表記では、32mm。
尚、スタッドボルトはサイズ:M12X1.25、スプライン径:14.3mm。スプライン径に注意。ニッサン(新)/スバル系はM12X1.25、14.3mm。トヨタ系は14.3mmで同様であり、M12X1.5とピッチが異なるナットを合わせれば流用出来ます。
純正状態のタイヤ&ホイールを装着したビューは以下を参考ください。当時のブリジストン/ヨコハマのホワイトリボンのバイアスタイヤ。後輪がややポジティブ・キャンバーに見えるのはセダンは0.5度のポジティブな設定によるものです(クーペは0.5度のネガティブ・キャンバーの設定、車高は1cmほど下がる)。フロントの車高が高く見えるがこれが純正・無改造状態であり、ドライバーが乗車すると若干車高がホド良く下がります。
【コンテッサ1300のタイヤ空気圧について】
当時の整備書 (ドアにもシールあり) では以下のようです:
- 前輪:1.0 kg/cm² (15lbs/in²)
- 後輪:2.1 kg/cm² (30lbs/in²)
この空気圧は若干の差はあるがコンテッサ900 (前輪:0.85、後輪:1.7、高速時はそれぞれ、1.0&1.8)、あるいはその親にあたるルノー日野4CV (前輪:0.9、後輪:1.6) 以来の伝統です。いわば、ルノーのコンセプトのコピーに他なりません。日野はコンテッサ1300は重量増加に応じ、空気圧を増加したものと推測します。なお、当時のタイヤはすべてバイアス (一部の輸出を除く) でした。
このコンテッサ1300の前輪の超低圧、後輪の高圧は、フランスの当時のRRのルノー、すなわち4CV、ドーフィン、R8などの基準もおおよそ同様であり、コンテッサ1300には特にラジアルでの指定もありません。
個人的な意見ですが、ラジアルタイヤの場合、前輪:1.6、後輪:2.2 程度にしておりました。最近のサイドウオールの柔な省エネタイヤは若干これより多めの前輪:1.7、後輪:2.3程度程度にする必要があると感じます。これはあくまで個人の主観であります。
ここ何年か、結構、上記の指定値を大きく無視しているコンテッサを見受けることがあります。例えば、特に前輪が2.0などの高圧で、それにはタイヤショップまかせとかにしないでオーナー自ら気を使うようにする必要はあります。また、指定値でもドライビングの感覚を会得し、変化を敏感に感じ取ることも重要であると考えます。。
【参考文献】
- 日野コンテッサ1300整備解説書(CONTESSA1300 MODEL:PD100 SHOP MANUAL)、昭和39年9月1日
- PC車整備基準表、昭和37年3月、日野自動車販売株式会社 サービス部
- 日野ルノー・コンマースの整備、日野自動車販売/技術部/編、山海堂、昭和35年7月
- オフセットとインセットの関係についての参照先:
ダンロップ・アルミホイール 公式サイト » ホイールについて:ホイールサイズの見方
(SE, Original 2009.9.12)
(Revised:2017.10.14)
(Revised:2020.12.4)
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