ホームメード・パーツ:チョークケーブルの再生&制作の実践


 チョークケーブルは当サイトオーナーが1970年に初めての日野コンテッサ1300を購入した時代にすでも巷では欠品となっていました。当時の日野の部品デポの総本山である葛西に伺ってもにべもない返事でありました。しかし、当時の先輩オーバー諸氏は日野コンテッサ1300は製造中止を知るや多くの消耗品を購入したようで、皆さんのお情けをいただいたものです。しかし、チョークケーブルは出てきませんでした。

 自車を公道復帰する際に、あらゆる部品を可能な限り新しいものにする、しかも半世紀前の日野の部品はできる限り新しい時代のモノにすることを基本方針にしてました。このチョークケーブルもその一環で使用過程のものをバラしケーブル部分をあたらしいものにしました。

1. コンテッサ用の古いあるいは固着などしてチョークケーブルのばらしたパーツのレバー側のホルダー (構造上、切断の際にカシメの部分だけ短くなるは仕方ないが問題無し) とワイヤーエンド、これだけあれば新しいチョークケーブルを制作できる。

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2. 用意するもの:自転車用ブレーキワイヤー、ステンレス製、φ1.2異種とインナー、3M (東急ハンズにて購入) 。

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3. 用意するもの:JB Cold Weld (あるいは似たような接着剤) 。

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4. レバー側のホルダーに自転車用ブレーキワイヤーのチューブをJB Cold Weldを軽く塗って入れ、ポンチやジャンク+ドライバーでかしめる。それほど強くする必要はない。インナー側をつぶさない程度。

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5. 必要であればホルダーの金属面の保護に伸縮チューブを入れる。見てくれも向上する。

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6. ここからは少し神経の集中が必要。画像にないがワイヤーエンドの古いワイヤーを取り除いておく。方法は少しづつカットしながらワイヤの無くなるところま、そしてそのカット分の長さを参考までにメモって置く。そしてボールなどで新しいワイヤーを入れる穴とワイヤーの穴に合わせて溝を入れる。ここではφ1.2なので1.5ミリの歯を使用。先ほど計測したカット文よりは若干余計に切り込む。あまり深くしても意味はない、将来の次の再加工のために余裕をもっておくこと。

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7. そして新しいワイヤーを差し込む。

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8. ホルダーをかしめて、ワイヤーを固定する。ドライバーやドリルの刃などを利用し、万力でしっかりとかしめる。必ず両面を同時に行うこと。

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9. 古いチョークワイヤーに合わせて新しいワイヤーをケース&インバーワイヤーそれぞれの長さに合わせて切断する。もし古いワイヤーの予備がない場合は古いワイヤーをバラす前にそれぞれの全長をしっかりと計測して置くこと。

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10. ワイヤーを通し、新しいナット (10X1.25) を入れ、この様な出来上がりになる。ホルダーの短くなっていることに注意。上側が古いものでカシメの部分は分解が困難ので大胆にそこを残して切断した。

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11. キャブ側のエンドを付属のキャップをかぶせる。この部分はキャブのに取り付けた際の固定部分なのでかしめなどは不要。ただ、今考えと、ここにもJB Cold Weldを軽く入れとくのも手かと思う。

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12. これで完成!レバーに仮組み付けした状況はこのようになる。

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(SE, 2018.12.9, Original)


20180612 Notice
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