2018.8.4:オートモービル カウンシル 2018

 今年も縁があってオートモービル カウンシルを見学することができました。年々、若干ながら膨らんできてるように見える会場です。プログラムを見ても出展社の数が増大しているようです。

 さて今年は内容で興味を持って見させていただいた個体は以下です:

日産 フォーミュラ E 

20180804 Nissan Formula E

 60年前の豪州ラリーのダットサン1000の富士号 (残念ながら綺麗に修復されてしまっており凸凹ながら実車感が無くなった!、参考:運命を切り開いたクルマ: 富士号&桜号) から今年12月から実戦配備のフォーニュラ E (展示車両はモックアップ) とブース内の他の展示も影が薄れるほどでした。これら展示車は実にファンタステッィクなものでした。

 フォーミュラ Eはルノーが先行していると思います (参考:Renault Sports - Formula E) 。アウディやポルシェも市販車へのフィードバックが多く得られ、環境などマーケティングへの現実的な効果を考えてEVレースにシフトしているのがトレンドです。そこに話題となっているのが日産の参入です。今後の活躍を期待するものです。また、日本でもこのワールドシリーズの一つを、たとえば昔からよく語られている皇居GPなど、フォーミュラ Eはレギュレーションで市街地&2キロのコース、騒音もないので現実且つ独創的な選択ができるのではないでしょうか!

メルセデスベンツ 300SL

20180804 1957 MB 300SL

 所謂、ガルウイング (Mercedes Benz 300SL)で、当時は俳優の石原裕次郎が購入されて話題になったクルマです。オートモービル カウンシルのこの場ではボデーとシャシーが分離されての展示でした。これは最高のディスプレイであり、テクノロジーの学びでした。何故ならば、当時としては独特なリヤのスイングアクスルです。

 今まで写真でしかみれないものが現物で眺めることが出来ました。これがそれなのか、ジャッキアップ現象もあった、しかし当時のスターリング・モス (YouTube参照:Sir Stirling Moss on the 1955 Mille Miglia -- Mercedes-Benz) は、その欠点を長所にして、コーナーでは他車を圧倒したとか、実に妄想逞しくさせていただきました。

 冷静にみれば、日野コンテッサとまったく同じ構造なのです。いすゞのベレットはコンテッサ同様にスイングアクスルでしたがジャッキアップ現象を減少させる機構が最初から入れていたことを考えると設計の違いあるいは技術の差などがあったのかと思うものです。

マツダ 323 4WD

 一連のファミアシリーズのヒット作の5代目の赤い個体と6代目の323 4WD ラリーカーでファイランドのオーナー (女性ラリードライバー Minna Silankorva:WebMiiを参照) 所有の現役の個体の展示です (マツダのWeb Site参照、この展示にわざわざフィンランドから輸送) 。

20180804 Mazda 2

 やはり今でも走っている旧車 (ネオヒストリック?) にはそれなりにオーラを感じるものです。マツダのHPにあるように文化を理解するとはそのようなものです。他メーカー展示の旧車 (厚化粧&整形美容した) と一線を引くものです。改造や装備に多くの学ぶものがありました。

 画像はその一つでシフトリンケージの作り、これは自分の日野コンテッサ用にポンチ絵でイメージしているもの似ているもので大いに勇気づけられました。さらにそこにはSPARCOのバケットシートの固定方法、すなわち底留をどう取り付けるかのヒントがあったり、ハイドロのサイドブレーキなど宝の山でした。

20180804 Mazda 1

 また、マツダのブースでいただいた小冊子、”ZOOM ZOOM” の中身は読み応えのあるものでした。展示にしろ小冊子にしろ、このようなことができるマツダに拍手です!
(参考:マツダのサイト - ZOOM ZOOM デジタルマガジン

最後に

 全体的には3回目の今年は昨年にも増して盛況にみえました。ただコンテンツ、すなわち展示の方法、解説、そして展示車については各社各様であり、ただ見るだけには数多くの種類が観れることは事実です。最近ではそれらのクルマはイベントのみならずギャザリングなども目にできてしまいます。販売&購入目的としての実物カタログと考えれば売手&買手共にとって最大のベネフィットの場と感じるものです。

 歴史感とか将来に向けての文化の継承としての実践については、マツダのような取組はこの場では例外であり、残念ながらおおくはそれを感じ得ないものです。また、主催者の案内資料には少なくとも各個体の情報について統一性をもって記述があるべきです。今後は主催者にこの点をどう統一感をもってメッセージとして出されることをこのような素晴らしいイベントを長く続けていただくためにも願うものです。

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