1950年代初期のアルファのエンジンはツインカム (Alfa Romeo Twin Cam Engine) で始まったです。イタリア語の「bialbero」はDOHC、ツインカムを意味するそうで興味をそそるものです。
日本では第二次世界大戦後の復興がまもない頃に量産車全てがツインカムだったのはすごい技術力と思うものです。スポーツカーと知られるアルファロメオですが何の変哲もないセダン (Giulietta Berlina) でもツインカムだったのです。またコマーシャルバン (Alfa Romeo Romeo) でさえもツインカムを搭載していたのです。ノーマルエンジンがツインカムなのです。
そんなアルファがなぜこの場に登場かです。それは1964年日野コンテッサ1300の市場投入以前に日野自動車がフランスのアルピーヌエンジニアリングに開発委託したスポーツカー用エンジン (最近の日野の関係者の弁でレースエンジンを開発委託とあるがそれは真実ではない!) にはルノーの提携先でもあるアルファロメオのツインカムのノウハウが使われたそうです。
まさにコンテッサのスポーツカー用エンジン開発にアルピーヌとアルファロメオのDNAが入ったと言うことです。技術の歴史の一幕です。ただし、それは熟成されておらず市販に至っておりません。
当サイトオーナーの現物チェックでは、日野ワークスのGR100 OHVエンジンのピストンリングはアルファの1300のそれそのものと一致します。また、米国で1970年代に活躍したThe SAMURAIのGR100-YE28エンジンのピストンリングはやはりアルファの1300用を現地調達していました。
以上のようで、ここにアルファのツインカムエンジンを取り上げた次第です。