NO MAN'S LAND:フランス大使館(最初で最後の一般公開)- 創造と破壊@フランス大使館 - 不景気を吹っ飛ばせ!
12月17日,大分前にネットで偶然発見したフランス大使館のイベントにようやく行くことが出来ました。「創造と破壊@フランス大使館:最初で最後の一般公開」と銘打った立替になった歴史あるビル全体のスペースを日仏の熱意と才能あるアーティストに与え、アート作品を創出しようというフランス大使館による粋なプロジェクト:企画&プロデュースです。
70人余りの有名なまた無名なアーティストもまったく正に「創造と破壊」のコンセプトに沿って燃え上がるようなエネルギーで骨のあるアート&表現をしていたと思います。と、言うよりは若いアーティストのそのようなエネルギーを頂きたいと訪問した訳です。結果は充分以上の成果であり、「気」をしっかりと感じ、大使館を後にしました。
フランス文化&ビジネスの場面もしかりですが、「創造と破壊」の繰り返すで正常進化していると感じております。グローバル経済の中で我々日常の中での変化を拒むと言うか日本流での閉塞感の中でこのような正々堂々のプロジェクトにエネルギーを感じざるを得ません。
【エントランスにて】アガット・ドゥ・バイヤンクール(Agathe de Bailliencount、パリ生まれ、ベルリン在住)によるピンク・リボン(刷毛のペイント)に巻かれたプジョー。そして正面一面に描かれたあり得ない微笑む黄色いネコはムシュー・シャ(Monsieur Chat、スイス生まれ、パリ在住)。
さらに本サイトとして,日野自動車との関係を見れば、フランス文化の重要な影響を見逃す訳に行きません。戦後の日本のモノづくりの復活のために日野自動車はルノーから当時の4CVの国産化を進めました。その過程で図面の中に品質要件を入れるとか生産技術のノウハウを手にする等多くの教えを受けました。このようなことは当時の日本企業ではごく普通に行われた手法であり、自動車業界のみならず電機業界もしかり、今の各社の図面の描き方などのルーツに辿り着くとおそらく欧米の企業から得たノウハウとなります。日野自動車にはルノーとの提携以来の伝統で本社の中に本格的なフレンチ料理を味わえるレストラン(迎賓用)がありました。それは日本のモノづくりの復興への「ルノーへの感謝の意」を表すものと当時のエグゼクティブからお聞きしました。単なる技術だけではなくこのような文化的な理解、そして歴史に対する「温故知新」的な謙虚な姿勢があってこそ新たな創造があるものと思う訳です。そんなことも蘇る「創造と破壊@フランス大使館」でした。
尚、日野本社の気の利いた歴史あるフレンチレストランはおそらくトヨタ資本が多くなってからでしょうか消滅したようです。その部屋は普通の会議室へと衣替えをしていたことを付け加えておきましょう。クルマは歴史と文化を失えば美しくもなくもまたちゃんと走りません。誠に残念なものです。
(註)最新情報によりますと「創造と破壊@フランス大使館:最初で最後の一般公開」は好評により1月末閉館が2月18日まで延長になったとのことです。
以下はピンク・リボンのプジョーを上から観る。右の不要になった事務器も今回のアート表現の一部を独断と偏見での画像です。2019年5月15日での再編集をして気がついたのは当時は、当時のルノー&日産のトップにあったゴーン氏を描いた作品から観えることがやはりフランスの象徴だったのではと推測するものです。:
(SE, Orginal 2010.1.30)
(Renewes 2019.5.15)
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