2024.8.3 考古学な日々 – 古の部品 (12):エンジンのシリンダーヘッド

 1964年 (昭和39年) の9月15日発売開始、そして1967年 (昭和42年) 3月末には実質的に製造中止となった日野コンテッサ1300、2年数ヶ月の短い間ですが品質&性能向上の努力がありました。
 その一つがエンジンのシリンダーヘッドです。代表的なシリンダーヘッドを画像にしました。上段が所謂、標準型です。初期の時点にエキパイのスタッドボルトの変更がありましたが製造中止まで基本的には変わっていません。スポーツキットもバルブシート材質や圧縮比の変更だけです。
 中段は明らかな違いがみられます。おそらく厚さ方向強度をあげたものです。またインテークバルブのサイズが36mmから38mmへと進化しています。ただ一般車には搭載されずレース関係者向けだったと推測します。
 下段はさらに進化せたもので燃焼室の形状とプラグの位置が変更されています。またブロックへの固定ボルトが追加されました。オイル漏れの対策と思われます。このヘッドはコンテッサには適用されなかったものの、1967年4月以降に生産されたトヨタブリスカのG型エンジンに適用されました。