2024.2.19 日野コンテッサ1300クーペのブレーキ – 本当に効かないのか? (5) キャリパーとマスターシリンダーの高さ関係と残圧については、ホットロッドのようなカスタムカーの世界でその問題への対処がなされており、その対策部品も販売されています。 米国のEngineered Components,Inc.はその老舗でこの問題について丁寧に解説しています。また、対策部品は2 PSI Residual Pressure Valves (2PSI 残圧バルブ) として、今では日本含めてどこでも購入できます。因みに後輪ドラムブレーキの残圧バルブは10PSIとなります。 Bendixのメカニカルな自動調整機構を持つキュリパー、前述のようにR8/10あたりが最後になったと分析しております。それ以降は廃止され、キャリパー形状は似ているものの、単純なシールのたわみによる構造になりました。 しかし、得意な例として画像のような、Bendixのメカニカルな自動調整機構を1970年代半ばになっても踏襲していたのがマツダ コスモ APの後輪です。その背景はまったくもって不明です。整備解説書にはコンテッサ同様にフリクションリングのクリアランスが0.7~0.8mmとあります。 次はコンテッサ1300クーペのディスクブレーキの長所&短所にふれましょう。(続く) マツダ コスモ APの整備書より:基本的に10年も前の日野コンテッサと同じ自動調整機構をもつ。整備書の勘所もホボ同じ記述である。但し、キャリパーマウントの構造とパッドの固定方法は進歩、丁度、ルノー系のペンディックスの進化と一致する。