ヘンリーフォード博物館 (The Henry Ford) 所蔵の日野コンテッサ1300のレース記録映像


 ヘンリーフォード博物館The Henry Ford)所蔵の1960年当時の米国レース関係の貴重は記録写真が一般公開されています。5万枚近くのモノクロであり、内容から見て個人(Dave Friedman collectionフォトジャーナリスト、当時、ロス近郊のマンハッタンビーチ在住)からの寄贈と推測します。その中に日野コンテッサ1300クーペの西海岸レースも多く含まれていることを最近発見しました。しかもそれはトリミングなどもされてない極めて貴重なオリジナルと分析しました。それらは過去、日野自動車の当時の資料にも使われているものでもあり、あるいは私個人がピート・ブロックPete Brock)さんからいただいものと一致するものです。日野自動車やコンテッサ・ファンにとって極めて貴重な資料と言えます。

20180629 willow springs tes med hr

何十年も前にピートさんからいただいたもの。これを含め、すべてはトリミング済のものであることが今回判明した。

 1966USRRCRiverside_035〜119は、1965年5年1日 (日)、Riverside International Racewayリバーサイド・インターナショナル・レースウェイ)でのUSRRC (United States Road Racing Championship)  Mission Bell Trophy Race & Valvoline Centennial Sedan Raceのものと分析します。米国西海岸での二戦目となるこの日はピートさん、ボブ(ロバート)・ダンハム(Robeert DunhamRobert Dean Dunham)さん共にリタイアとなりました。このヘンリーフォード博物館の写真のダンハム車がマフラーから白煙をあげている光景を見て、なるほどとリタイアとなった検証が出来るというものです。当時のデータによるとわずか数周でピストン・トップに穴が空いたということで正にその瞬間の映像のようです。

 1966USRRCRiverside_204〜227は、いずれもWillow Springs Raceway(米国カリフォルニア州ロサンゼルス郊外)のもので、おそらくある日の貸切でのテスト風景でしょう。時間軸ては、上記の前後と分析します。すなわち1965年4年の後半あるいは5月前半、まだ油温対策であるフロントにオイルクーラーが設置されておりません。

 この公開されている映像は「Flickr」、すなわち写真の共有サイトです。米国では、YouTubeなどど同様、共有サイトが企業・団体含めて極めて有効に利用されています。LinkedInなど個人情報のソーシャル・サイトも正に世界の人事システム・情報となっており、FlickrもYouTubeも公共の図書館的に利用されております。このFlickrのヘンリーフォード博物館のサイトもそのようなものの一つと考えます。今後も多くの資料性の高い情報がまじめに公開されると思います。

 日本ではレースそのものはいまだ技術偏重の感があります。世界的にみればレースは「文化」であり、クルマ産業の発達に大きな役割を果たし、クルマの販売の重要なマーケティング・ツールでもあり、ひいては社交の場であります。日野コンテッサ1300が米国レースに日本車初としてチャレンジしたのは、米国進出のための戦略的なツールであった訳です。日野コンテッサ1300は日本で切り取られたクルマ文化の一つにもなっていますが、米国のヘンリーフォード博物館(The Henry Ford)の記録の中に日野コンテッサ1300がちゃんと足跡を残していたことはこの上ない喜びであります。

Flickr - Photo Sharing日本語Wiki
The Henry Ford 

The images in this set are drawn from the Dave Friedman collection held at the Benson Ford Research Center.
1966USRRCRiverside
Collection: Dave Friedman collection, 1946-2009Accession Number: 2009.158 
Repository: Benson Ford Research Center, The Henry Ford

Dave Friedman関連サイト

Dave Friedmanの著書について => amazon.comにて参照

(SE, Original 2014.1.4)
(2018.8.1, Modified)

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