2022.6.18:旧車 de シバタイヤ (TW280) - 何事もトライ、そして考察

 色々と悩んだ?と、いうより即断、即決、早とちり無しでシバタイヤの選択、おそらくコンテッサごとき、あるいは旧車での情報はあまり見てないような感じます。また、多くの旧車オーナーはこの選択にではないかと推測します。

20220618 Shiba Tire Zakkan 1

 そんなことはいいとして、過去、80年代にはヨコハマ・アドバンが出た時はまっさきに使用したことを考えれば、今回の決断は自分としても納得です。アドバン、90年代初めまで三代使用しました。減りは早いけど走りにはストレスのないタイヤでした。

 さて、今回のシバタイヤ 185/60R14TW=280 (シバタイヤでは新280) 、Traction=A、Temperature=A、MAX. LOAD = 470kg @250kPaという仕様です。一般的にスポーツ用というか競技を目的としたタイヤであります。

 自分の使用目的は、少々の街乗りと軽競技走行です。純粋な街乗り専用タイヤは別にありますが、ある程度の雨天なども想定したものです。ジムカーナ、これは一般的にサイドターンを使うとか走りは過酷なものではなく、人車共に年齢相応にジェントルに走りを楽しむ、学ぶといったものです。

 以下の画像は、デリバリー時の梱包状況、また単体の重量を測定すると約7.9kgでした。同じサイズのヨコハマ ADVAN NEOVA AD08R約7.2kgですからおよそ10%弱重いようです。その分、バネ下が重くなりそうです。他社の似たようなタイヤも調べる必要があります。一応、その様な実測値でありました。

20220618 Shiba Tire Zakkan 2

 設計は欧州のようです。内部構造、これ結構、剛性がありそうな感じです。また、ホイールに装着後の外観が丸みを帯びて結構ファットに見えます。結構、1970年代のラジアルタイヤのような見てくれです。その意味では6Jホイールでは6.5Jの方が合ってるような気がしました。と、言ってもPCD120というホイールにはその選択肢がありません。

シバタイヤ雑感 with 旧車

 今回、購入後、すぐのジムカーナの練習会 (2022.6.4:ISDC ジムカーナ練習会) で、感触を掴むべく、参加しました。以下、コース図、都合、8本走りました。天候は晴れ、気温は30度弱でした。路面温度は測っておりません。また、何時ものように人車共の年齢相応 (数えで131歳!?) に7〜8割走行で全開走行でないことにご理解いただければ幸いです!

20220604 isdc 2022 2nd 2 med


 このシバタイヤ 、一言でいうと、会話能力が凄い!間髪入れず、クルマをどうしろとか、お前は、..なんて語りかけてくれる!前のタイヤは無言のようだった!

 空気圧などを変えてベストを探ろうとしました。以下はその内容です:

  • F=200kPa R=260kPa(1本目のリヤブレーキ圧抜かず ->2本目 25%減->3本目 50%減) 
    • スラロームは格段に楽!
    • レスポンスが率直のように思える。ストレスがない。
    • 例として、#9の左90度、ブレーキングとともに素直に曲がるし、リヤの流れが素直、但し、リヤブレーキ圧力 50%減 スピンもあり。
  • F=150kPa R=180kPa (4〜6本目、リヤブレーキ圧 25%減)
    • 何も起こらず、緊張感無し、不思議な感覚。ただただハンドルを切るだけ、気持ち悪い。
    • とにもかくにも、前に進まない!感じ。グリップに負けてる?蹴飛ばす様な力がない!エンジン馬力の問題か?
    • よりパイロンに近づけるような気がしたが…実際は...
    • タイムは格段に落ちた!落ちたところはどうも12〜15の8の字。ドライビングの問題か?
    • 例の#9の左90度、ブレーキングとともに素直に曲がる、Rの流れがより穏やか
  • F=140kPa R=160kPa (7本目、リヤブレーキ圧 25%減)
    • 上よりはよいフィーリング、何が?あるいは、おそらく慣れたのか?緊張感がさらに薄れる
  • F=180kPa R=240kPa (最後の8本目、帰路につき、ブレーキ含めて通常に戻す)
    • オマケ走行みたいなもので、気も入らず、ただの走行、疲れ、マンネリか。タイムは落ちる。インプレッションは無し。
  • 全体として
    • 旧車にもいいタイヤではないか。ただし、空気圧とドライビングは要注意
    • 自車、現行エンジンでは高空気圧の方が無難か。レスポンスの良いところを学んで馴れる必要あり。
    • ハイパワーエンジン&パワステであれば、低圧も良いのでは。とにかくグリップに打ち勝つ力が必要?あるいは8の字のようなところのアクセル&ステアのコントロールを学ぶ必要がありそう。
    • ステアリング、切り始め、もっとダイナミックにしてみると面白そう。つまり、余裕がありそう。この辺は技術的に経験不足あり。
    • 暖まりは結構速い!またタイヤカスがベットリとくっつく
    • 結果的にモータースポーツ専用であることは間違いない。それを忘れてはならない。ただし、現場で交換ということほどではない。
    • 結構付着したタイヤカスなど、こまめなケアをしたい。まだ新しいからか?
    • そして、公道走行はもったいない感じ。デュアルパーポスにあらずか。。。

この日もキャブに悩む、発進時のかぶり&息つき、そして加速感無しなど諸々
(典型的なロングストロークエンジン&オールスチール排気系のサウンド)

 基本的に素晴らしいタイヤだと思います。低価格と多く書かれていますが、そうではなくて流通コストや宣伝・広告費などのマーケティングコストをほぼゼロにした結果でそのような価格になったと考えます。また、シングルブランド(パターン)で製造型の節減もしたそうです。

 そして称賛・特筆すべきはは彼ら自分たちが必要なタイヤを自ら創り出し、必要な人だけに供給するというだと思います。その意味ではアップデートが速いと思います。最新の「新280」は評判が高く、以前の200程度のグリップ力があるそうです。自分もこの「新280」を購入しました。

 先のビ筑第2戦や上記のISDCの場での皆さんの空気圧、結構低めです。おおよそ、160〜180kPaのようです。現代のクルマなので旧車には参考になりません。しかし、空気圧が低くともそれなりの情報を得られるというのが 良いタイヤとお聞きしております。その意味で、現代のクルマはパワーもあるし、パワステもあるし、低空気圧でグリップを稼ぐセッティングになっているかなと推測しています。

 以下の画像は、4〜5回、走行後のタイヤの状況です。前輪荷重=300kg程度後輪荷重=550kg程度RR車なので、旧車他車、現代のすべてのクルマと比較できるものではありません。軽量&低馬力車でマイルドなドライブなので、多くの競技車両車のような状態にはなっていません。しかし、この状態で、表面は温もりがありベタベタ状態です。なるほど、これがシバタイヤ か、と思う瞬間でした。

20220618 Shiba Tire Zakkan


 上記の雑感で、低圧でタイムが落ちたと書きました。低圧の4本目は8の字を大回りしているのが以下のようにRaceChroboの記録で明確に見えます。また、速度について見え、その部分についての明確に分かります。やはり、要は旋回時のドライビングが低圧に慣れてないようです。また、走行距離2本目=798m4本目=812m差は14m、GPSのデータですので誤差は大きいと思いますが、いずれにせよ余計な距離を走行したのが明白です。

20220604 isdc 2022 2nd 4 med


 以下は、車載カメラによる比較です。人車ともにそれなりにかなりの歳を重ねてますし、クルマのパワーも50馬力前後なので、緊張感のない走行に見えると思います。

旧車 de シバタイヤ 空気圧 比較 20220604
(車載カメラだと排気音ではなく、ソレックスキャブの吸気音がメインに!)

 上記の雑感のように、低圧の方は穏やかに見えます。上のRaceChronoのデータの様に8の字で完全に遅く、結果的にコントロールに慣れてないようです。高圧はややレスポンスが鋭く時折修正してるように見受けます。自分的にはこちらが好きです。

 旧車でもエンジンパワーがあり、ステアリングもパワーアシストがあり、それなりに足回りも正しく強化してある個体ならば低圧でのグリップの効果を活用できると思います。しかし、そうでない個体では、低圧でのグリップの良さの活用の恩恵を享受できないとも感じました。自分のクルマだけかも知れませんが…。また、足回りへの負担は相当なものになりますので、それなりの配慮を肝に命ずるべきです。

 以上、旧車でのジムカーナの独断と偏見に満ちたシバタイヤの雑感です。

 自分たちが必要ばタイヤは自分で作ると、何とも「おとこぎ」を感じさせるタイヤそのもので、どうもその辺が心に火がついて導入の決断になったと考えております。後は、現代の多くの競技走行車とは違って、そんなに乗らない旧車であり、ワンシーズンで使い切ってしまうようなものではありません。複数年、使うことになるので大事にケアして、このタイヤでどう楽しむです!

20220618 Shiba Tire Zakkan 3

青焼け、そして上のタイヤに約4本の縦縞が入っている。
これはレージスロープ (8cm高の樹脂製) に数日停車した結果。
前のGY EAGLE RS-Sportsも同じだった。大きな問題ではないでしょうが…

 最後に、後日談、走行から1週間を経て、タイヤカスなどのクリーンアップを進めました。上の画像、これは後輪で、タイヤカスは後輪の方が少なめです。ただ、見ての通り、外側の縁が見事な「青焼け」状態となってました。前輪も同様です。なるほど、たった8本の走行、それも非力で軽量、しかも激しい走りではありません。

 原因は、おそらく、コンテッサ1300独特のジオメトリー、すなわち前輪の12度のキャスター角と今は化石化した後輪のスイングアクスル、すなわち、キャンバーが若干たりともプラスに出る現象を免れない、そして共にストロークの無さということと分析します。この欠点をカバーするドライビングスキルが必要なようです。

 以上、ご参考までに。

参考ページ:

20220618 Shiba Tire Zakkan 4


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