曙ブレーキ、日野コンテッサのディスクブレーキのメーカーであり、当時として日本初のディスクブレーキ装着でありました。
50年以上前の話ですが、フランスのベンディクス社 (Bendix Corp.) から “技術援助契約” を結び、開発&生産が進められました。曙ブレーキはその後も順調にブレーキ専業メーカーとして世界トップの仲間入りをしました。
しかし、最近では「私的整理」とやらに追い込まれた曙ブレーキ工業、ここ一年の株価 (こちらを参照) も一年前の半分以下に下落しています。
どうやら日北米事業のつまづき、それを発生させたRobert Bosch GmbHの北米ブレーキ事業の買収などのようです。
これを考えると、10年以上も前にあった東芝の米原発メーカー ウェスチングハウス(WH)の買収に端を発した赤字転落を思い出します。
共に外資を買収するものの生かせなかった、それ以上に活かせるタネでないものに金をつぎ込んだように思います。原子力の時代は去った訳だし、単にブレーキの時代も去っている訳です。
それらは経営者の舵取りの貧弱さは何に起因するのでしょうか?おそらく昭和の戦後復興期に国の技術導入策に遡ると分析しています。つまり自ら将来を創造する能力が欠けてしまったことです。これは日本の多くの企業にある現象で待った無しの処方箋が必要です。