日本では生産中止が明確に伝えられた時期でのスイス日野のコンテッサ1300クーペのカタログである。
当時の欧州の日本に対するイメージを大いに想像させるものである。富士山、芸者、桜、城、そして鳥居と定番てんこもりのイラストである。
装備面でのタイヤはピレリのチンチュラートと記載され、その意気込みを感じさせる。しかし、スペックにある性能:160Km/hはオーバーであり、今日では誇大広告の避難と成りかねない。また、重量も895Kgとこれまたほとんどありえないスタンダード仕様である。変速比も同様でこの時期では出荷してないものである。
これら内容から見て、このカタログにどの程度の期待があったのかいささかの疑念を感じる。本来ならば、この時期に2年連続の名誉大賞(エレガンス・コンクール)に前面に出してもと思うものであるが、おそらくそれは日本だけで限定的な関心を持たれたもので現地ではそれほど評価されてなかったものと推測する。(SE)
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