Daily Life with My HINO!
2023.11.30 公道復帰10年、経年劣化修復プロジェクト (20)
エンジン制作、11月末と目論んだのは甘かったようです。進めると色々と段取りが悪かったのが表に出て参ります。
内燃機屋で加工したものをそのまま組むのは一般的に問題ないでしょうが、やはり現行エンジンのようにラッピングとか正確な重量合わせをせねばなりません。クルマ屋さんならば納期やコストの拘束条件でどこまで作業するかがおのずから決まるので判断は非常に簡単です。素人がやることは終わりのない作業なのかもしれません。
今回のエンジンは初めての項目が多いのでかなり慎重に進めています。例えば、画像のオイルストレーナー、実はオイルパンとオイルポンプの位置関係で一から作ろうとしてました。
しかし、それはリスクが多いので、他車のを流用、ヤフオクの画像の判断だけでカプチーノの中古 (新品は非常に高価) のものを購入、型紙 (パターン) を作り、位置決めをして、カットする場所を決め、1箇所だけの接続 (ロウ付) 、すなわち、最小の作業工数にします!
2023.11.28 東北の旅のフィナーレ
念願の東北の旅のフィナーレは、仙台市のジャルディニエラのオーナーさんにお会いすることでした。
ガレージを開けると旧いクルマ独特の心地よいオイルの匂いとともに珍しいステーションワゴンタイプのジャルディニエラと対面しました。
最近、エンジンのトラブルから復帰し、実に良いサウンドを奏でていました。オーナーさんの何度かの分解&組立の努力には敬服です。
1時間あまり、クルマ談義となり、共通の課題をシェアし、趣味で自ら手を汚す友はいいものだと、対面でのお話に感謝し、仙台を後にしました。貴重なお時間をいただきありがとうございました。
2023.11.23 公道復帰10年、経年劣化修復プロジェクト (19)
クランクシャフトの組付けを進めるためにボルトのクリーンアップ、そしてキャップのクリーンアップ、表面が鋳造の地肌が戻り、気持ちの良いものです。
次にピストンの重量合わせ、このピストンを入手した際 (50年前!) 、すでにプロの手で調整されたと記憶しますが、およそ2グラム程度の差があります。一般的には、この程度は許容範囲なんでしょう。
しかし、現行エンジンのように上皿天秤で限りなくゼロ (上皿天秤の限界は0.3g程度) に近づけます。素人ですからコストは無視です!現代の安価なデジタルスケールでは0.1グラム程度可能ですが、ここはあくまでオールドスクールです!
日野のピストンとの重量差は、15グラム強、ずいぶん軽くなっています。ボアは2mmオーバーサイズですが丈が短い分だけ軽くなったようです。
2023.11.22 東北の旅で発見 - 松尾芭蕉 酒田到着の地 【奥の細道】
先日の東北の旅、酒田市の日和山六角灯台の高台からの日本海は生憎の小雨網様で大海原は望めなかったものの、日和山展空台の案内図で思わぬものを発見しました。
それは元禄2年 (1689) 6月13日 (陽曆7月29日) の夕刻に有名な松尾芭蕉が川船で酒田に着いたとあり、驚きました。
実は半年ほどの前の5月16日に北千住の千住大橋付近の松尾芭蕉ゆかりの地を散策したのです。丁度のこの日が元禄2年3月27日とかで俳諧紀行「おくのほそ道」に旅立ったようです。
と、いうことは北千住から北上して、酒田につくまでの2ヶ月と13日ということになるのでしょうか!結構、早い旅だったのではないかと気がしました。もっとも現代の我々は画像のTimelineのように休憩しながら7時間弱の旅でした...
2023.11.19 公道復帰10年、経年劣化修復プロジェクト (18)
クランクシャフトの最終工程、ジャーナルのラッピングも今日で終わりとしました。綺麗でなめらかな表面はやはり良いものだとつくづく時間を掛けた甲斐ありと納得です。
実はこの作業、エンジン加工専門店に依頼すれば、旋盤とラッピングフィルムで1〜2時間の作業 (工賃もその程度) でしょうが、オールドスクールで革ベルト&青棒で実行、身心共にやった充実感を感じるというものです。
酷く錆びついた状態から修復を始めてから約4年の歳月を経てしまいました。結局は参考にした米国のCORVAIRエンジン修復のような時間軸となりました。実に地道な道のりでした。
この後、今日は取付のキャップや世界唯一 (おそらく) のベアリングをチェックしたり、ボルトのクリーンアップの工程に入りました。キャップ&ベアリングとクランクのクリアランス調整は内燃機屋で完了しているので手をつけることはないでしょう。
2023.11.18 公道復帰10年、経年劣化修復プロジェクト (17)
先週末に続いて、クランクのジャーナル部分のラッピング処理です。残りの三箇所を磨き、ようやく7/9になりました。
この間、午後の3時間余り、おおよそ平均1時間/ジャーナルです。現行エンジンのそれはもっと短かったと記憶、つまり磨きが少なかったということになります。
今回、1ジャーナルあたり全面で計600回 (往復) の処理です。と、すると全体で5,400回ということになります。結構な労働力であります。
残りの二つのジャーナル (メインの幅が狭い部分) 、明日で終われば取り敢えず、完了です。でもカムシャフトも同様にラッピングするので先はまだまだ長そうです!
2023.11.12 東北の旅 - 最高の贅沢する人がいた!
昨年、実行する予定だった東北の旅が実現しました。実はメガーヌ号、初めての1,000km超えのドライブです。
目的はまったく単純で、一気に酒田市に行き、歴史的な日和山六角灯台の高台からが日本海を見たいと、しかし、雲行きが悪く目の前の海だけを眺める結果でした。
そして次なる目的は、鳥海山ふもとの湯の台温泉 鳥海山荘の宿泊でした。美味しい食事と地酒、そして温泉を楽しみした。
最大の収穫は画像のように吹き抜けのロビーの傍にさりげなく真空管アンプのオーディオがあり、自由に好きなCDを拝聴できることでした。山のサウンドは澄んだ乾いた音で好みです。
このオーディオ一式、東京のお客さまが置いているそうで、年に何回か、数日、宿泊して、ご自身のオーディオを楽しむそうです。なんという最高の贅沢な趣味!感動しました。
2023.11.11 公道復帰10年、経年劣化修復プロジェクト (16)
寒の入りが過ぎた本日、流石に肌寒い朝晩となりました。しかも日差しもないと一気に冬に突入した陽気となっています。
現行使用中の日野GR100エンジンも2013年の公道復帰に向けてクランクシャフトを青棒でラッピング処理をして組みました。その結果でしょうか、タコを振り切って7,000rpm以上、スムーズに回ってしまいます (パワーとは別、また他にもいろいろ要素あり) 。
今回のクランクも同様の処理をしています。10数年ぶりの作業、結構時間がかかり、午後の数時間でジャーナル、4/9カ所が精一杯です。画像のように非常にスムーズな面となりました。機械加工そのものから激変です。
さて、このクランクの金属としてのサウンドですが、映像のようです。濁りもなく悪くないかな、こんなもんかなと、振動体ですので実際の回転時には何らかの違いがあるものと考えます。
2023.11.7 考古学な日々 - 古の部品 (8):日野ワークスのオイルポンプ?
1980年代半ばにバラしたエンジンのオイルポンプです。サムライコンテッサの全オーナーから譲り受けた日野ワークス=BRE チームサムライの遺産です。
今まで気がつかなかったのが、画像の右のカバー、二本のギヤのシャフトのトップにある穴あるいはカットで密封状態でなく、機能的には空洞です。
このオイルポンプはアルミ製ですがストックのそれと違って丈が短いタイプです。先般の鋳鉄製と同じ型のようです。リリーフバルブも圧を上げるために大幅に改造されています。
この空洞は何のためでしょうか?ギアからのオイルは構造上漏れない筈なので、何か回転するシャフトのエア抜き、あるいはオイルの抵抗対策なのでしょうか?米国の諸々の教則本をリサーチしてみましょう。
2023.11.4 公道復帰10年、経年劣化修復プロジェクト (15)
昨日、入れたシリンダーライナー、#3と#4が完全に並んでないようなので#4を抜き出し、調整、これでホボ並行になりました。
#1と#2のGapが0.27mm、同様に#3と#4が0.17mmとなりました。この辺が限度のようで良しとしました。
そしてクランクシャフト (参考:リファービッシュ過程) の組付けに向けて、クリーンアップ、フライホイール側のオイルシール部分、錆びているのでとにもかくにも#240->#400->#600->#800で綺麗にすべく開始、結構、時間を必要としています。
残るはストレートカットのドライブギアのクリーアップ、こちらはオイルシール部分ではないので少し気楽に錆落としができそうです。
2023.11.3 公道復帰10年、経年劣化修復プロジェクト (14)
本日、11月3日、文化の日です。今年ももうここまで来たかとため息です!しかし、そうは言ってられない尻を叩いて前に一歩一歩進むしかありません。
シリンダーライナーをブロックに収めました。突出量の調整、何度か、底面の厚みの異なる銅ガスケットを入れ替え、ころあいを探しました。
各シリンダー、プラスチックハンマーで均等の場所、均等の回数、かるくたたきながら銅ガスケットをなじませて行きました。
結果的に、突出量、4つのライナー共に約0.14mm程度に収まった筈です。フィラーゲージ、0.13mmは入るが、0.15mmは入らない、ということで規定値の上限に近いところで収まったということでしょう。望む値でもあります。