この年のJAFグランプリは中止となり、JAF加盟クラブだけに出場資格を与えた年4回のシリーズ戦が行われた。第一回が関東地区初のサーキットとなったオープン間もない船橋で開催された。クラブ選手権と言うもののグランプリ同様にメーカーが主役だった。プログラムを見れば、見開きカラー広告の大枚を叩いたのがトヨタ、日野、日産、いすゞ、プリンスだった。
今日となってはGT-Iクラスでの浮谷東次郎の追い込みが伝説でなっているが、日野もコンテッサ1300でワークス体制で挑んでいた。しかし、結果が示すように熟成以前だった(レース結果はこちら)。
また、この日のエキビジョンのフォーミュラ・カーには国産初のフォーミュラのデル・コンテッサもDEL MK-IIIとなり、スターティング・グリッドに姿を現した。このMK-IIIは従来のMK-I/IIでの自前の製作を排して、クーパーをベースにした結果、よりプロフェショナルな姿になっていた。
このプログラムは80頁に及ぶ大作で。印刷&紙質は今日のプログラムと比較出来ないが、その内容の充実さに感服する。レースそのものの基礎的な解説、そして戦前のレースと今日見ても新鮮である。尚、コンテッサ・フリークとしてはいささか悔しいが、トヨタS800の走る姿、特にベレットの感性には、日野の広告戦略がこのレース・トラック向けのプログラムとしては魅力に欠ける。 (SE)
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