マフラーコレクションとしてみたものの、書いている最中にゴミ同然のものでこれほど役に立たない情報はないと感ずる次第です。今ではイベントやネットでもステンレスの格好良いエキパイ&マフラーがコンテツにも見受けます。以下はこんなものがあったと言う程度でご覧にいただければ幸いです。
スポーツキットのエキパイ、ステンレス製である。音はやはりステンレスの音であり個人的には好みの音色です。ただ問題は三つ、第1の結構、作りが粗く、マフラーのセンターと合ってないし、個体のばらつきが多い、第二に接合部分にひびが入ることあり、これはおそらくマフラーとの取付の状態によるものと思う、当サイトオーナーはひびは経験してない、第三は各気筒の長さが異なる、当時の何となくアメリカンV8のそれのようなデザイン、個人的にはこの点についてはあまり気にしてないのです。写真のものはメッキを入れてあります、それも二度目のもの、焼けてきれいなゴールドになっています。
スポーツキットのマフラーです。ほぼ直管に近い構造です。ノーマルのエンジンだと大したサウンドではないが、吸気系をチューニングしたエンジンだと結構ドスの効いた排気音になります。個人的にはコンテッサとして好きなサウンドです。長いテールパイプはちょっとした段差でこする可能性があります。また、中のグラスウールはすぐに駄目になるし、腐りが結構早く進行し、下部に穴が開いていまいます。昔に比べ、燃焼がきれいになった昨今では尚更でしょう。当時がその都度ロウ付けで穴をふさいでいました。都合、二本駄目にしました。爆音と言わないが結構威勢の良い音量であり、今の車検には疑問符が付くものです。実際、それぞれのテールには安価なサイレンサーを溶接して音量を下げていました。画像のものは、まだ未使用なもので、これを取付けて一度は音を聞いてみたいものだと、長い間、温存しています。
下の二枚の画像は、今だ捨てられずガレージに鎮座しているエキパイです。1970年代初め、またコンテツでレースをするとチャレンジしていた友人からのものです。ノーマルのマニフォールド (manifold) に取付けるもので、入手当時はこれに50cmぐらいの長さでちょうど、コンテツのリヤから出るくらいの一体のテールパイプ (メガホンではなく直径:50mm) が付いていました。こんものの出所は日野のワークスであったデルレーシングとのことだったのです。
ある時期 (80年代) 、このエキパイを生かすアイデアが生まれました。それは、当時、まだ入手が容易だったスバル1000 (Google "スバル1000 マフラー" ) の横置きのマフラーを利用し、コンテツ (デルダンティ・ツーリング) のバンパーの下にぶら下げることでした。
見てくれは、下の画像の通り、目論み通りに如何にもカスタム・マフラーここにありと主張できるものでした (自画自賛) 。
サウンドは見てくれの目論み以上に非常に良いものでそた。友人たちの言葉を借りれば、“フェラーリのような音” だった。おそらくクランク&コンロッドをポリッシュしたいたせいでもあろう (サウンドは、こちらの動画を参照) 。
結構楽しみましたが、最終的にマフラー本体に腐食が出てきたのは致し方ないことでもありました。
上記のスバル1000のマフラーが駄目になり制作したのが下の画像にある簡単な形状のエキパイをもったシステムです。
これもノーマルのマニフォールドに接続するタイプである。エキパイ自身は空冷ビートルのエキパイ、通称 "J-Pipe" (Google "air Cool VW J-Pipe" ) を3本利用し、溶接をしました。長さに関しては、4-2-1のセオリー通りとしました。
マフラーは、ミニ丸山のミニ・クーパー用の中古 (当時のJCCAのニューイヤーミーティングで購入) でした。
サウンドは可も負もない、ごく普通、直菅ではあるが車検も問題ない音量でした。
このシステム自体は長い間、何の問題もなく使用しました。2000年を過ぎ、デルダンティ・ツーリングと共に次のオーナーに嫁いで行きました。
下の画像はかなり醜くなってしまったコンテツの “準ノーマル” マフラーです。典型的に割れる箇所 (圧力が高く構造的に弱い) あるいは腐る箇所 (温度が高い部分) に溶接 (ロウ付け) をしたのがご覧の通りです。また、テールエンドを格好よく見せようと少し重いステンレスのマフラーカッターなどを付けようならば、容赦なくテールパイプの付け根がちぎれてしまい、そこも差し込み出来なくなり、溶接を施したりという有様でした。それでもさらに折れることを繰り返しました。画像は満身創痍の末期的な状態です。
ここに取り上げた理由は、“準ノーマル” マフラーとしたように、マニフォールド の形状に注目してください。2/3番を外側に出し、1〜4番の等長を狙った形状なのです。ストックの設計はとにもかくにも熱を避けるための短くすることを意図し、1/4番は長け結果的に外側、2/4番を内側に極端に短い形状となっています。この “準ノーマル” 、実は4本、ホボ等長であるものの微妙に異なる長さ、これはアルファロメオのエンジンチューニング (Google "How to Power Tune Alfa Romeo Twin-Cam Engines for Road & Track" ) の教則本通りなのです。興味深いものであります。このマニフォールドそのもののは、当時の米国の日野レーシングチーム:チームサムライ側からの指摘・要請によって,日本側で製造して、供給されたものです。おそらくチームサムライでのレーシング・エンジン開発過程で、OHVエンジンの吸排気系の専門家の指摘を受けた結果と分析しています。
日野内部では、このマニフォールドを使用した通常のマフラーを組み合せたものを特別に制作していたようです。試験的な意味合いであろうか、それとも市販を目指したのかは不明です。日野の内部や関係者が使用しており、当サイトオーナーは縁あって、そのようなルートから74エンジンと共に入手しました。
日野の中で最終的にこの形状が評価されたかは知る立場ではないが、30度傾斜でマニフォールドを不当に不当長なものが熱対策と正当化されているようである。全体最適を考えればいささか疑問を感じる部分である。
下の画像は上記の “準ノーマル” のマフラーが朽ち果てたので、例によって空冷ビートルのエキパイ、通称 "J-Pipe" (Google "air Cool VW J-Pipe" ) を3本利用し、これまたアメ車のV8用の一般的なマフラーを利用したものです。基本的に4-2-1のセオリーを踏襲したつもりです。
米国ではこのようなマフラーは規格品になっており、サイズがいくつかに統一されており、イン/アウトのパイプのサイズ&位置も同様に規格化されています。しかも、多くのベンダーは各社のノウハウ・特徴をもって販売されています。しかも価格もリーズナブルであり、何年経っても同じ様なものを進化したもので購入できます。ただ、最近では、2インチ径、すなわち50mmのものの選択肢がやや難しいように感じます。
ここで使用したマフラーは、商品名がSUPER TURBOに進化している。内部の構造は、今も変わっておらず、dymomax社のHP を参照ください。
構造のシンプルさとそのリーズナブルさで選択をして購入はしました。四半世紀も前の話しです。価格は米国ロサンゼルス郊外の巷の PepBoys で30ドルぐらいだったと記憶します。今でもGoogleで “17730 Super Turbo Muffler” と検索をすると、Amazon.com を始め、無数に見ることができます。真のDIYが普及しており、そのためにサプライチェーンが確立されていることが実にうらやましく思います。
その四半世紀も前に制作した写真のものは、今も健在であり、昨年 (2013年10月) の現車の公道復帰に際して,久しぶりに再登場いただきました。下の画像のように全身に定番の白の耐熱塗装 (放熱低減) を施しました。結構、静かなサウンドであり、当分はこのままで居たいです。
同様なマニフォールドを活用した例が下の画像のものである。これは米国チーム・サムライで制作されたものの一つです (2-1の末尾のコレクター部分は国内で加工) 。
この形状の特徴は、エンジンルーム内部のエキパイ部分を最小化するために極力、エンジンルームから熱の出るバイプを外に出すようにしたものです。加えて、2-1の長さはOHVの4~6千回転くらいのトルクアップを図るためのものと分析しています。
現車を入手した際に、実に軽量のサイレンサーと共に装着されていました。ただ、サイレンサーの接続部 (2-1の末尾のコレクター部分) に腐りがあり、近所の鈑金屋で補修をしてもらったら、写真のようにちょっと不格好なものが出来上がってしました。
取付けた状態が下の画像です (記録では1990年7月とある) 。
この最大限の努力をした外出し構造はエンジンルームの熱対策に大きな効果があります。ファンを掃き出しにしていたので専門家による必然的に考え出されたアイデアだったのでしょう。この形状のエキパイはぜひ再度作り直して装着しようと鋭意考えています。また、写真のマフラーについても同様で、非常に軽量なもので、今では入手困難なので現物を利用して作り直すしかないでしょう。
このエキパイそのものをレースシーンで装着していたのが下の画像です。車両個体そのものは異なるが1967年5月、第4回日本GPのFISCOのパドックである。エキパイの上下位置が異なるのは、この時は、ローダウンのメンバーを使用していたためです。この写真のメガホンも今だ、温存をしています。
下の画像、アバルト風のメガホンを装着した現車は1995年の東京モーターショーに展示した際に記録したものです。
これ自体は下の画像のマニフォールド&エイパイと中段のメガホンを組み合せたものです。と、言うよりは、本来は一体のものでした。それを当時のTACS (現JCCA) 筑波に参戦するために音量低減&調整を狙ってスーパートラップ (下段) に置き換えられうように、また公道走行用にサイレンサー (上段) と改造したものです。
この無骨にも見えるマニフォールドは、日野製のトヨタ向けのピックアップ・トラック、トヨタ・ブリスカ用 (1967年4月から1年間、1万台限定の発売) のものです。コンテッサ・セダンのエンジンで8馬力アップの一翼を担った改良型のマニフォールドでした。チーム・サムライの成果の影響を受けている部分と分析しています。
このメガホン付きにシステムは、実はFISCOで1970年までコンテッサ1300 "L" で参戦 (1968/1969年日本GP) していたプライベータの個体からのものです。そのエンジンは、ストローカー (参考:Stroker Motors Basics and Theory - FordMuscle) の1,500 c.c.であったことを付記しておきます。
そこでこれをうまく再利用したいと、考えたのが、下の画像のBorla社のマフラーとSuper Trapとの組合せです。重要なことは、このマフラーは上記の Dynomax 17730 と同じ規格のサイズ&取付関係です、
これら自身は上記のブリスカ・マニフォールドを入手する以前から手にしていました。ただ、これにしたらどんなサウンドになるかなという興味だけにです。
こもBorla社については、改良型のトヨタブリスかのマニフォールドとドッキングして現車に使用しております。
下の画像は同様にトヨタ・ブリスカ用のマニフォールドとステンレス (二輪のエキパイを切断&溶接) のパイプでエキパイを作り、日野純正スポーツキットのマフラーを利用したものです。
これ自身はコンテツ大先輩のオーナーが作ったものですが、エンジンがお釈迦になり、その分解作業と共に譲り受けました。
マフラーは典型的に腐り、朽ち果てており、それ自身はもう利用すべきものでありません。
下の画像は、友人が制作したマフラーです。内部構造はオリジナルを忠実に再現したものです。また、材質はステンレスです。インレットのパイプのサイズは38mmとオリジナルと同じサイズです。アウトレットはオリジナルの35mmに替えて38mmとなっています。
取り付けなどについたは、マフラー - 実践編、テールパイプを参照ください。
そのサウンドについては、次のビデオを参照ください。
【参考文献】
- コンテッサ1300スポーツキットの手引き、昭和41年6月1日、編集:日野自動車工業株式会社 研究部、発行:日野自動車販売株式会社サービス部
- 日野コンテッサ1300 SPORTS KIT (R126-3)
【参考サイト】
- アバルト・マフラー (Abarth Exhausts):今でも60年代のマフラーがオーダー出来るようである。社はオランダに位置するようである。サイトの中を探索するだけでも楽しい。
==> http://www.abarth-exhausts.com - ANSA Automotive Exhaust Online Parts Catalog:1963年以降の社の販売部品の部品表を検索&ビューイングできる。他車のデータとかと取り付けなど詳細をみることが出来るので参考になる。
==> http://www.showmetheparts.com/ansa/ - MONZA Muffuler:ANSAがオレンジならば、MONZAはイエロー、懐かしいものだが、今でも健在、旧い車種もあるようで頼もしい。
==> https://pacesetterexhaust.com/collections/monza
(SE, Original 2012.3.3)
(Revised 2015.10.24)
(Renewed 2020.11.13)
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