我が家の図書館

知を養う本を読むこと - ネットではない!

 まだ若かったサラリーマン時代。多くの教えやお言葉を先輩から賜りました。その中で一番は、「人は話すことで機敏になり、書くことでモノゴトの整理ができ、そして読むことで知識を豊かにする」です。機会あるごとにきかされ、これは自分にとっての貴重な格言であり、いまでも師の言葉を肝に命じて実践しております。

 どうもこの言葉は、イギリスの哲学者、Francis Bacon (フランシス・ベーコン) の「Reading makes a full man, conference a ready man, and writing an exact man.」の「読むことは人を豊かにし、話すことは人を機敏にし、書くことは人を確かにする。」から学ばれたことなのでしょうか?

 いずれにせよ、「読むことで知識が豊かにする」であれ、「読むことは人を豊かにし」でも読むことで知識が得られることです。最近のネットの検索でお手軽に情報が得られる、またその中身の確かさや出所不明などと異なる世界と考えています。それは自分が知りたいことに考えることやその時間を与えてくれているような気がします。

 これはネット時代で鍛えられたシニアを含む若い人たちには化石化した考え方かもしれません。特に紙から読み砕くということは時代と共に変化しており、特に人間の思考回路に大きな変化を与えているのかもしれません。それはそれで良しとし、自分は「紙ベース」派であります。それ故、必要な書籍であれば購入することとしています。

 本ページはブログで過去、独断と偏見で紹介した書籍を整理したものです。最近のものもありますが、自分が必要とした時代の80~90年代、あるいは過去を知るためのそれ以前のものも含まれます。今、毎日、日常的に必要としたもの、気がついたものがあった際に選んでブログに載せました。現代の旧車の世界から見れば、内容なトレンド向きではないと思います。

 そんなことにご理解いただき、ご参考、ご参照いただければ幸いです。(20250209)

 


我が家の図書館 (1) - CARマガジン (1965.2) チョップド・コンテッサ (2023.12.26)


 「我が家の図書館」、気に入った記事がある雑誌&書籍をリストアップしてみましょう。

 これは1965年のCAR マガジン (ベース・ボールマガジン社) の2月号です。表紙に赤い日野コンテッサ900 (拡大) が載っています。記事の内容で第一回宇都宮 スピードトライアル (ハイスピード・ジムカーナ?) の様です。

 実はこのコンテッサ、1965年のモーターマガジンの12月号掲載された「街のメカニックス コンテッサの改造ツーリング、碇 義明」と思われます。この記事は判明できなかったボディカラーが赤だったようです。

 碇氏 (wiki) の記事にれば、コンテッサ900のライトウェイト車両の腰上を切り詰めた所謂、チョップド・カーだったのです。エンジンは氏の航空機工学を活かし、10,000rpm超えエンジンに仕上げたと記述されています。

 こんな粋なコンテッサが1960年代半ばにあったことに驚くばかりです。その時代の現場におられた方はこのチョップド・コンテッサをどのように見ていたのでしょうか?

 このCAR マガジン 2月号の内容、ポルシェ904や911の当時のレーサーによる試乗リポートも貴重、さらに、「いで湯と雪の高原と信濃路のたび」については、今、その地を辿ってみたいと思うものです。


我が家の図書館 (2) - 別冊太陽「100歳記念、堀 文子、群れない、慣れない、頼らない」(2023.12.29)


 旅に生きた孤高の画家・堀 文子さん、2019年に101歳で天に召されました。画像は、別冊太陽の「100歳記念、堀 文子、群れない、慣れない、頼らない」です。

 絶版書なので少し前、松戸図書館でお借りしました。しかし、これは手元に置いておくべき書と考え、プレミア価格ですが入手、新品と思えるほどの良いモノでした。

 実は「堀 文子さん」のお言葉の「群れない、慣れない、頼らない」はある時期にこれはまさに自分の人生そのものだったと感動しました。

 サラリーマン時代はまさにそんな日常で、昭和の時代の「ゴルフ、カラオケ、麻雀」は無縁でありました。また、趣味のコンテッサの愛好家クラブも結果的に脱会しました。

 正に「群れない、慣れない、頼らない」そのものの生き方と自負しています。堀 文子さんほどのように有名ではありませんが、自分の生き方は間違ってなかったと、この書を拝読し、あらためて感じております。


我が家の図書館 (3) - CG 71-03、いすず・ツインカム・エンジン (2024.1.3)


 CAR GRAPHIC 1971年3月号、人それぞれですが個人的に忘れえぬ、あるいは史実価値がある内容の一つが表題にある「いすず・ツインカム・エンジン」と思います。

 「Gの主題によるバリエーション」、如何にもCG風のキャプションであるが、13頁と小ぶりではありますがその内容はいすゞのG系エンジンの発展を知るには圧巻です。

 いすゞ自動車も日野自動車同様に欧州からの技術導入、また少ない車種でも市場存在感がありました。ただ、日野と大きく違って、長期間にわたってG系エンジンを正常進化させ、長期にわたって個性ある車種をデリバリーし、多くのファンを魅了しました。

 OHVのG系エンジンの誕生から、OHCへの進化、そしてツインカム&レーシングへと頂上を極めるまでの過程をデータ/図/表/写真を駆使して分かり易く記述されています。技術資料に乏しいいすゞのエンジン、これ以上の内容はありません。整理されて、よく取り上げていただいたと感謝であります。

 日野コンテッサ1300クーペファンとして、GR100エンジンも取り上げてくれていたらと、しかし、それは無理からぬことです。なぜならば、GR100には系譜というものが乏しい、たったの一代かぎりの作品なのです。


我が家の図書館 (4) - CG 66-02、詳報:ホンダ F1 メキシコGP優勝 (2024.1.5)


 CAR GRAPHIC 1966年2月号、これまた史実価値がある内容で表題にある「詳報:ホンダ F1 メキシコGP優勝」、そして「特集:1.5Lフォーミュラ1回顧」と全誌面の2/3以上を割く130ページ近くの特集です。

 前半は、1965年に終了した1.5Lフォーミュラ1の歴史と歴代のマシンを多くの写真とともに解説しています。大排気量でなき身近に感じる小ぶりの好みのマシン、クーパーをはじめ各社の特徴・違いを食い入る様にみてしまいます。後半は1966年から新たに始まる3リッターについて各社の特徴について細部まで報告しています。

 そしてホンダ F1 メキシコGP優勝、これは当時の日本の誰にも本当に日本の未来について大きな希望をいただいたものです。ホンダの並々ならぬ執念と努力の結果での快挙であります。

 ここまで一つの号にまとめられた当時のCG誌のご努力は敬服するものです。個人的は自動車誌史上に残る最高傑作であるとともに最も歴史的価値ある一冊と断言します。また、誌面の1/3のほとんどを割いているのがFord GTを分析するものでこれも大変貴重な内容となっています。


我が家の図書館 (5) - モーター毎日 1987.8、久保 正明さん (編集長) (2024.1.11)


 おそらくほとんどの皆さんが目にしてない書名「モーター毎日」、今、ネットで検索しても国会図書館に数冊の号が所蔵されてるだけです。雑誌として、あるいは社名:モーター毎日出版社も世の中から消え去っています。

 1987年当時、編集長である久保 正明さんから連絡があり、長時間、お話をさせていただきました。チームサムライのピートさんからの紹介だそうで、当時の日野のレース車両などに花が咲きました。その内容が1987年8月号の誌面の一部となりました。

 久保 正明さんは長い間、Auto Sport誌で60~70年代にその礎を築き、特に国外の競技情報をあらゆる角度で伝えてくれました。またBREのピートさんはじめその周辺の皆さんから多くの投稿を得ていました。

 1967年日本GPの所謂「日野サムライ事件」を追求したピートさんとの「日本はまだ国際競技を開催できない」は氏のジャーナリストとしての真骨頂を感じております。実に多くの自動車関係の事象・課題を取り上げ、追求され、その渾身の作は我々読者に多くの真実を提供し、方向性を示唆してきました。

 Auto Sport誌の編集長を何らかの理由で辞められ、その後の八重洲出版ではオーナーとの対立があり、追われたとか、モーター毎日誌はその後だったようです。孤高のモータージャーナリストだったのです。

 その久保さん、上記の日野のお話の際に、氏とのお約束していました。しかし、その後、久保さんの訃報を耳にしました。約束も果たせず、線香もあげてないということに未だ未練と悔しさが残っております。そんなことを思う一冊です。


我が家の図書館 (6) - オートスポーツ 1968.1、コンテッサ1300が最も輝いていた時代 (2024.1.20)


 先日の「危険なガソリンは締め出せ!」、オートスポーツ、1968年1月号には、日野コンテッサ1300のモータースポーツに関連する数多くの痕跡が見られます:

 ◉ 68年に賭ける国内ビッグ・チームの精鋭、日本オート・クラブ(NAC)
 ◉ 富士12時間自動車耐久レース
 ◉ 富士チャンピオン・後期第5戦
 ◉ ”危険なガソリン”を締め出せ!、ロバート・ダンハム

 ◉ ZFCCハイスピード・ジムカーナ DEL RS-B 菅原 義正 選手
 ◉ キング・オブ・ザ・マウンテン (ヒルクライム) コンテッサクーペ総合優勝

 ◉ その他、数多く...

 その他の広告、FERODOにはコンテッサ1300の部品、またDEL CONTESSAベースのフォーミュラ、売りたし欄には、なんとレーシング・コンテッサやフォーミュラのデル・コンテッサ!、この時代のオートスポーツ、どの号にも日野コンテッサ1300の足跡を垣間見ることができます。

 日野コンテッサ1300が最も輝いていた時代だったのです。そこでは何時間もの全開走行をしていたのだと思うと、自分は60秒前後のジムカーナでも全開走行を避けて80%走行、なんとも情けないと思うものです。これではいけないと反省しきりであります。


我が家の図書館 (7) - Alpine Des hommes Des voitures (アルピーヌ、男たちとクルマ) (2024.2.9)


 画像右上、ブルーのハードカバー本、Alpine Des hommes Des voitures (アルピーヌ、男たちとクルマ:意訳、今では完全な絶本) 、2001年に出版、直後にフランスから取り寄せました。

 Jean-Jacques Mancelさんの大作だと思います。アルピーヌ社に関わったみなさん、Jean Redeleさんを初め、35人がその偉業について写真と共に紹介されています。

 その中のお二人の業績の中に、日本の日野自動車のコンテッサ1300の新たなスポーツカー、1300 GT スプリントの開発に従事、当時、アルピーヌ社のFRP車の製造技術習得のために滞在した技術者も紹介されています (画像参照)

 このお話&ストーリーは日野自動車の中でなぜか闇の中に葬ってしまいました。しかし、このAlpine Des hommes Des voituresのような書籍で国際的にその足跡はちゃんと生きているのだという証しです。日野自動車にこのことをしっかりと理解いただきたいと思うものです。


我が家の図書館 (8) - ボクの音楽武者修行 (小澤 征爾著) (2024.2.10)


 昨晩、指揮者の小澤 征爾さんの訃報が大きく報道され、海外の著名な音楽団体からの追悼メッセージもたくさん寄せられました。

 思えば、中学校時代、この「ボクの音楽武者修行」を購入し、むさぼるように何度も読みました。富士重工のスクーターに日本国旗を掲げ、インド、中近東、そしてイタリアに向かう紀行がとても新鮮でした。また、その後の、多くのコンクールなど飛び込みに近い形でチャレンジしていたことに感動しました。

 今朝の朝日新聞には、小澤さんは若者に「外 (世界) に出る 」をしきりに言っていたようです。まさにこの本がその実践であり、教則本のような気がします。実際、この書籍で中学生のボクは「外に出る」という意識、モチベーションを与えていただき、それはハートに刻印をされたようにその後の自分の人生の大きな糧になってしまいました。

 1970年 (昭和45年) 9月8日、小澤さんはニューヨーク・フィルハーモニック交響楽団を率いて東京文化会館で演奏会をしました。実は縁あって、その場におりました。会場にはレナード・バーンスタインさんもすぐそばにおられました。今でも忘れえぬものすごい光景であります。実に貴重な経験でありました。

 昨日、今日、小澤さんのご逝去は自分の人生を振り返るチャンスになりました。押し入れ奥の学生時代の手帳を見ると、画像のように「9月8日 東京文化会館 NEW YORK...」とありました。

 中学生の時代、小澤さんから受けた魂はいまでもボクの中で健在です。どうぞ、安らかにお眠りになられることをお祈りいたします。


我が家の図書館 (9) - 自分のスポーツカーは自分で造ろう!(2024.3.2)


最近ではYou Tubu (lotus 7 home build) などで多くの作品が紹介されています。この本を読むことがさらに楽しくなります。

 「BUILD YOUR OWN SPOERS CAR」 、「自分のスポーツカーは自分で造ろう」、著者は英国のRon Championさん、初版に加え自製のクルマをレースに出場させる項目も載せた第2版です。

 購入は発売から数年経た2000年半ばです。ロータス7同様なクルマをフレームから鉄骨で制作しようというものです。このアイデアはRonさん自身、息子さんのクルマを作った経験からだそうです。

 考えてみれば、英国ではロータス7など多くの小規模カーメーカーがあり、この本に書かれているようにスクラッチから既存のクルマの部品やアッシーを流用して、自分が望むものは可能ということです。

 このような考えや精神は今でも受け継がれ、世界に浸透しています。つまり、「 自分のスポーツカーは自分で造る!」です。ただ、これも回数を重ねた経験も必須であり、溶接や電気など顕著に差がでるでしょう。まずは「自分のクルマは自分で作ろう!」です。


我が家の図書館 (10) - 自動車工学 1972 Vol.21 No.6 (2024.3.27)


 3月23日の「日野コンテッサ1300クーペのブレーキ」に載せた「林精鋼のニューバイカ」の小さな画像、プロの整備屋さん向けの自動車工学1972年6月号からです。実はこの画像を探すのに大変苦労しました。記憶にあるもののどの書籍・雑誌に掲載されていたのか記憶がになく書棚を片っ端からみたものの見つかりません。また、ネットにも情報がありません。

 最終的にガレージの書棚で、この自動車工学 1972 Vol.21 No.6、すなわち1972年 (昭和47年) 6月号の広告を発見しました。1970年代の自動車工学、実に懐かしい、実はガレージの書棚、もう何十年の見ることがなかったのです。当初、よくあるガレージ設備の一つのファッションのように置いてみたのですが...

 日野コンテッサ1300の次の時代のサニーやコルトFTOなどの整備記事、今では実に有用だと感じることです。現代車ではないようやく電子・電気が取り入れた課題・対処が満載、ちょうど、日野コンテッサ1300のようなメカオンリー車に少し、電気を取り入れようと、そんなところにぴったりです。また、現代車には絶対にない整備ノウハウが満載です。それは昨今の旧車本&ムックでも得られない当時の整備現場の実践的なリアルなものばかりです。

 そんなこんだでこの小冊子で何時間も飽きない!ガレージにある全てのオートメカニックや自動車工学を読もうとしたらおそらく1年でも収まらない!人生は有限、さて、どうするか?


我が家の図書館 (11) - Sports Car Graphic, June 1961(2024.3.30)


 Sports Car Graphic (SCG) 、1961年6月号、確か、コロナ直前のロス滞在時にバーバンクのAutobooks-Aerobooksで購入、6~7ドルだったと思います。60年代半ばから70年代のSCGは70年代後半に滞在先の会社の仲間からいただいたりとかで結構キープしています。しかし、前半はあまり所有してません。

 この60年代前半のSCG、最近、興味をもって眺めております。それは、「COMPETITION TUNING - ALFA ROME」です。AlfAlaaのVeloceの1,300ccのツインカムをどう望むようにチューンアップするかについて記述されています。確か、Veloceは1954年くらいから販売されているので当時として7年目に入る車両です。

 米国では1960年代前後に何事もなくどんなエンジンでも望むように改造されていたことを垣間見ることができます。もっとも、第二次世界大戦以前からホットロッドのあった世界ですからエンジンをいじることについて何も難しいことではない歴史があるからです。

 このAlfaの1,300ccのエンジン改造は最初から前提条件の如くストロークアップが記述されており、ピストンも交換して、1,500エンジンへのスープアップが載っています。なるほど、だからチームサムライのピートさんも言ってたようにコンテッサのGR100エンジンのスープアップも難しくなかったのです。

 誰もが普通に購入できる雑誌にこんなことがこの時代からあったのだと思うと自動車文化の深さを思い知らされた次第です。とにかく1960年代の米国の専門誌はその時代の南カリフォルニアの文化やその影響を受けたサムライ・コンテッサの本質を勉強するには知恵の泉であります。


我が家の図書館 (12) - BUILDBOOK From Concept to Reality (2024.4.9)


 桜が咲いて散るの如く日が過ぎるのも実に早いもので4月も10日を経とうとしています。まったく、後ろのない生活をしているものにとって、毎日が崖っぷちであります。

 そんな中、就寝前にベッドの中で広げると心が安らぐ本がいくつかあります。その一冊が表題の “BUILDBOOK From Concept to Reality” です。ロサンゼルスで購入して15年近く経ちます。今でも実に新鮮です。

 この本の目的とするところは、昨今のYouTubeなどに代表されるマジック映像のようなクルマの制作あるいは修復ではなく、もっと具体的にポイントを綺麗な画像でステップバイステップでプロセスを見せようということです。それも専門のプロの技を垣間見れることです。しかも、使用しているツールもよくわかることです (この点ではそれぞれのツールベンダーがスポンサー) 。

 実は、2013年公道復帰の我がコンテッサクーペのリノベーション作業に大いに参考にさせていただいたものです。これ以上の参考本はないと今でも感謝しております。その意味で “我が家の図書館” の一冊に仲間入りさせました!


我が家の図書館 (13) - HONDA CRX 1983-1987 ROAD TEST (2024.5.11)


 初代のHONDA CRX (1983-1987) に関する米誌 (R&T、Car and Driver,Motor Trend他) などの走行テストや長期リポートまた仕様などをひとまとめにした書籍です。米国ではよくあるタイプの書籍で特定のモデルについて一気見するのに実に重宝します。

 この北米向けの初代CRXは実にシンプルでただひたすらドライビングを楽しむにはもってこいで二シーターに徹底しており、日本でも発売してほしいと思っておりました。初期の1.5リッターのエンジンは非力ではあるもののこのホイールベースの短い足回りにはベストだと思います。後に市場の要求で登場した125bhpエンジンではオーバースペックと思います。

 初期のスペックをみると実にハイギアード (2.36-1.76-1.18-0.85-0.71 Final=4.27) 、約820kgの車重、約2200mmのショートWB、そしてなんといってもエンジンが74.0mmX86.5mmの超ロングストロークであることです。FFではありますがコンテッサクーペ "L" のようです。しかし、これでSS1/4が17.2秒、コンテッサより4秒も速いのです。

 この書籍を見て、いつも良いな良いな、今でも、なんて思うのです。そしてできるならFFでなくMRにエンジンを移動したものがあればベストと夢は膨らむばかりです。そうそれなら同じレベルの日野GR100エンジンがあれば!と、思うと急に現実に戻されてしまうのです。


我が家の図書館 (14) - LES GRANDES HEURES DE MONTLHERY (2024.8.18)


 十数年前、パリの自動車専門の本屋、Librairie Passion Automotive (83 Rue de Rennes, 75006 Paris) で購入しました。大型本で400頁弱の2kg半ばの重量級の大作です。

 LES GRANDES HEURES DE MONTLHERY、「素晴らしきモンレリの時代」とでも訳しましょうか、パリ郊外の歴史的なサーキット、Autodrome de Linas-Montlhéry (オートドロム・ドゥ・リナ=モンレリGoogle Map) の物語です。

 1920年代の建設 (基礎は木造!) 、そして1925〜1971年までのグランプリレースについて、人とクルマを貴重な写真とともに記述されています。

 実はこのMontlhéryサーキット、日野コンテッサ1300の欧州進出の1964年9月のパリショーを前にしてにメディア向けの試乗に供されました。小さな点のようなコンテッサの情報を確かなものするために購入した一冊ですが、それ以上にフランスの自動車文化を知ることになった貴重な一冊です。


我が家の図書館 (15) - How to HOTROD Small-block CHEVYS (2024.8.28)


 How to HOTROD Small-block CHEVYS、毎晩、眠りにつく前に眺めています。米国シボレーのスモールブロックのチューンアップ本です。最近ではコレクター本になっているみたいです。

 購入したのは40数年前の80年初頭だっと記憶します。長期滞在していた南カリフォルニアのコスタメサ (Costa Mesa) 市内の本屋で店頭バーゲン商品として販売されてた一冊です。画像のように「Only $2.19 (たったの2ドル19セント) 」とあり、これは買得とばかり購入しました。

 それ以来、コンテッサのGRエンジンのオーバーホール&組立の際、自分にとってバイブルとなった貴重な書籍です。排気量の大きさに関係なく、エンジン各部のチューンナップ (加工や組付けなど) が説得力をもって記述されているからです。

 40年もの間の自分のマークアップや書込み&ノートがあちこちに手書きされています。今回のエンジン制作のコンロッドのクリーンアップもこの書籍にある各種図面情報をもとに進めています。この書籍は夢を実現する第一歩であることに間違いありません。


我が家の図書館 (16) - 伊STYLE auto 創刊誌 (1963年) (2024.9.19)


 昨日の60年前の日野コンテッサ1300の発表会で思い出したのこのイタリアの「STYLE AUTO, Architettura della Carrozzeria,1 Inverno Primavera 1963」、すなわち「創刊号 1963年 冬&春」です。

 創刊誌に相応しく1963年当時のカロッツエリアを網羅&紹介しています。その中にジョヴァンニ・ミケロッティ (Giovanni Michelotti) さんがスタイリスト&コーチビルダーと紹介されています。

 そして最大のポイントは氏の最新作として「HINO 900 "Contessa, sprint coura」が詳細なコンセプト&画像とともに記述されており、特に安全性を盛り込んだ新規軸が語られています。

 コンテッサ1300クーペ&Michelottiデザインのエンスーとして価値ある最高の書です。しかし、この創刊誌がなんと1.800,00 EUR (29万円!?) とか、今ではとんでもない投資をしないと入手できないのはいささか微妙な気持ちです...


我が家の図書館 (17) - 豪Wheels誌 (1964年10月号) (2024.10.12)


 目下、本サイトの「寄稿」に「日野コンテッサ1300発表前後からクーペ発売までのイベントを追う!」を執筆すべく準備中です。

 画像のオーストラリア自動車専門誌「Wheels」の1964年10月号、その中にWORLD SCOOP、「TOP SECRET」として発売前のオーストラリアでテスト中の2台の新型日野コンテッサ1300セダンがスクープされています。

 その内容と当時の日野自動車の内部事情を重ね合わせてあまり語られてこなかった事実を整理し、冒頭の書き出しにしようと思っています。

 英国文化を背景したオーストラリア文化、その自動車ジャーナリストのリポートは手厳しいスクープ記事なのでしょうか?展開が楽しみです。


我が家の図書館 (18) - TUNING ROVER V8 ENGINE (2024.11.16)


 「たかがGR100、されどGR100... その5 - Oldsmobile 215編 (20180106)」でも紹介したDavid Hardcastleさんの「TUNING ROVER V8 ENGINE」です。タイトルは「How to get the best performance for road and competition use」、「一般道でも競技走行でも最高の性能を得るには」みたいな内容です。

 1990年代なかば、DEL DANDY TOURINGのトヨタ VG10 エンジン (V8 2,600cc) を入手後、オーバーホールやスープアップを考えていたころにトヨタが参考にしたシボレー アルミ製 215エンジンに関する情報を探しました。

 行き着いたのBuick 215を発展させたRover V8 Engine、早速、ロス・バーバンクの自動車専門の本屋 (Autobooks-Aerobooks) で購入したのがこの書籍でした。Rover V8エンジンの専門家が執筆しており、チューンアップ、流用部品、互換性、などなどが数値データとともに実用的に書かれていました。

 最近でもコンテツエンジンの再考の参考になっています。また、今はネットの時代、記述の情報をベースにさらなる進化 (例:J.E. Developments) を勉強することができます。


我が家の図書館 (19) - How to Modify Your NISSAN/DATSUN OHC Engine (2024.11.20)


 最近、毎晩、しみじみと眺めているのがこのHow to Modify Your NISSAN/DATSUN OHC Engine (HP Books) の日産のL型エンジンのチューンアップ本です。画像は1986年の初版本ですが、現在は2004年のリプリント版が日本のアマゾン含めて入手できるようです。

 画像の初版本はNissan Part Number 99996ーM8012となり、米国日産関係の多くのサイトで検索できます (例:VINTAGE DATSUN & NISSAN PARTS)

 この書籍の素晴らしいのは、L型エンジンについて、70年代初期のPeet Brockさんの古典的なBREベースではなく、それ以降発展したDon Dovendorfさん/Electramotive (参考:The Electramotive Years 1979-1983) 時代のもので進化形を学べることです。

 OHCエンジンですが、そのノウハウは前世紀の日野GR100エンジンにも大いに役立ち、チューンアップの手法の基礎含めて実践ベースのこの書籍のノウハウ&データは悩める素人には最高の教則本です!


我が家の図書館 (20) - PORSCH 912 HANDBOOK (2024.11.26)


 1991年、ロサンゼルスの北のバンナイス (Van Nuys) のLASH INTERNATIONALから出版された「PORSCH 912 HANDBOOK」(現在はリプリント版?)、数少ない実用的な整備マニュアルです。

 最近、YouTubeで912をよく見るのですがご自分でメンテされてる画像の中にこのハンドブックがクルマと一緒に置かれてるのを目撃、Oh!、世界中でバイブルになっているのだと感じます。

 購入は四半世紀前と思います。時折、300頁弱のコンテンツ、データのクリアランス、構造や整備性など参考にしてます。最近、気がついたのが、クランクシャフトの触れなどは一般的な値 (最大:2/100mm) ですが、ピストン重量差が5g以内、またコンロッド重量差は15g以内と一般的ではありません

 この5g&15gは非常に大きな数値でびっくり、同様なエンジンのVWビートルのをチェックしたら同様です。水平対向エンジンはこの辺、考え方が違うのでしょうか!


我が家の図書館 (21) - 別冊 太陽 ル・コルビュジェ (2024.12.5)


 昨日、ウオーキングで駅ビルの本屋で、画像の「別冊 太陽 ル・コルビュジェ」を発見、サブタイトルは「モダニズム建築の美を追いかけて、世界各地のコルビュジェ建築を網羅し、巨人の思考の軌跡をたどる」、素晴らしい内容で、すぐに買い求めました。

 本サイトで「2019.5.10:国立西洋美術館 - ル・コルビュジェ展」や「2016.6.12:ル・コルビュジェの愛したクルマ」にも記述、尊敬しているコルビュジェ (Le Corbusier) さんです。

 まだ色々述べる身分ではありませんが、その簡潔さと全体感に感動します。それは我が日野コンテッサ1300クーペにも通じるものです。すべてがゆるぎのない「意思」と「潔癖さ」だと分析しております。

 コロナ前に氏が関係したと文献:ニューヨークの住宅団地とル・コルビュジエとの関係に関する考察 (大坪 明 武庫川女子大学 教授) にある建造物をわざわざ散策、実に楽しい思い出です。今回のこの太陽に出てくるフランスの建造物を長年、その場に立って見たいと思っております。いつの日か、実現したいですね。何事も「生」が肝です!


我が家の図書館 (22) - 別冊 太陽 スピード時代の乗用車 (2024.12.5)


 先日の太陽 別冊に刺激を受けて、旧い太陽、1965年12月号、別冊ではなく月刊誌です。「THE SUN, monthly deluxe」とあります。

 購入は1969年 (昭和44年) くらい、まだ学生、神田に校舎があり連日、古本屋街を徘徊、いつかはコンテッサ1300クーペと思い描いていた時代です。

 特集 自動車 スピード時代の乗用車、写真:早崎 治さん、解説:高島 鎮雄さんと豪華な面々、国産スポーティカーとして、プリンス・スカイライン 2000GT-B、ブルーバード1600、フェアレディ 1600、Bellett 1600GTと共に日野コンテッサクーペも解説されています。

 コンテッサへのコメントは桶谷 繁雄さん、ドライビング含めて好印象!ただ輸出するにはエンジンが小さいと!なるほど、当時からそのような意見があったんですね。(参照:国産スポーティカー、日野コンテッサクーペ)


我が家の図書館 (23) - SAE, Advanced engine technology (2024.12.10)


 1995年の秋、米国デトロイトの年次AUTOFACTに出向いた際、後援のSAE (Soceiety of Automotive Engineering) の書籍販売で購入した「SAE, Advanced engine technology, Heinz Heisler」です。

 800頁&1,200もの図の重量級の書籍です。当時としてはエンジンについて最新テクノロジー (エレクトロニクスや排気ガス) が解説されており、興味本位で購入しました。

 今となってはそんなものも四半世紀以上の前のものとなりました。しかし、重要なことは、この書籍には市販エンジンベースに、各メカニズムについて原理原則から「なぜ」「どうして」がやさしく解説されていることです。

 最近、判明したことは1960年代の点火方式の進展の原理原則があり、昔、勉強したことだが、書物がみつからず、この書籍を開いたら、知りたいことが載っており、自分の知識を深めることができました。


我が家の図書館 (24) - CARグラフィック 1969年6月号 (2024.12.13)


 CARグラフィック1969年6月号、5月に開催された日本GPをフィーチャーした号です。日野自動車がコンテッサ1300やレース活動から撤退しても尚、その足跡をレース界に明らかに残していたことが理解できる内容です。

 その一つが頂点のフォーミュラカーによる'69 JAF GPです。コンテッサの足回りやミッションを活用したDELフォーミュラに沢田 稔選手:Shimizu F-JIROCHO DEL CHASSIS SPとして最新フォーミュラーと互角に走り、クラスIIIの2を獲得しました。また、クラブマン (特殊ツーリングカー) では、コンテッサ1300クーペの須永 諄選手は、新時代のブルーバード510やカローラと戦いクラスIIの6位を獲得しました。

 また同号の4月に開催された「富士300キロレース大会’69ゴールデンシリーズI 300km」、北原 豪彦選手の北原スペシャル (クラスII出走) 号について当サイトオーナーは、日野プロト J494をベースにしたものと分析しています。

 以上ですが、同号には日野コンテッサ1300と赤い糸で結ばれたようなホンダ1300の詳細もあります。一冊の雑誌ではありますが、すでに市場から撤退し自ら史実すべてを消し去った日野自動車やその技術などが現物をもって未だ活躍していたことがわかります。歴史的に貴重な内容だと考えます。


我が家の図書館 (25) - DeskTop DYNOS by Larry Atherton (2024.12.23)


 1990年代後半に購入したエンジンシミュレーションのソフトウエア:DeskTop:DeskTop DYNOS (YouTube) の解説書、難しいこと抜きにシミュレーションの恩恵を肌でわかるソフトウエアと原理原則についての解説です。

 購入当時の情報では米国のドラッグレースのエンジン屋向けとか、組んで走らして物理的な結果を得る前にある程度の結果を予測してリスクを減らして、エンジンを作り上げると理解しました。

 その効果は日野コンテッサ1300チューンにも適用できます。日野製ベースのエンジンを作り込み、それにスポーツキットを入れたらと、そして自分好みの味付けを入れるにはどうするかも自在です。

 それ以上に素晴らしいのこの解説書です。このソフトウェアを理解するために吸排気系を含め、内燃エンジンの原理原則が理解しやすいのです。そこで分かったのがソフトウェアのシミュレーション屋はエンジンの専門家でもあることです。世の中を見る目が大きく変わりました。このソフトウェアの作者と解説書の著者、Larry Athertonさんに感謝しております。


我が家の図書館 (26) - EUROPE AUTO -1970年前後の気に入ったルノー車特集 (2025.2.7)


 四半世紀前、2000年ごろ、ビジネスのプロジェクトでフランス人と日本で仕事をしました。来日する際にお土産代わりにお願い通りの自動車誌をもって来てくれました。

 左:EUROPE AUTO 1969年5月号Alpine A110 1300Porsche 911Tの比較、走行性能全てにおいてAlpineに軍配あり!さすが地元誌ですね。

 中:EUROPE AUTO 1968年9月号RENAULT 8 Sの特集、Gordini R8そっくりのR8の派生モデル、知りませんでした。タイヤは細身の135サイズ。Gordini R8に対する考え方が変わりました。カジュアルなこれでいいのではと...

 右:EUROPE AUTO 1972年5月号、ALPINE RENAULT A310特集。公道での性能試験!ごく初期の好ましいA310、重量も825kgと超軽量タイヤも165/185サイズでハイトもあるし、好ましいバランスのビジュアルです。個人的にはこの初期のA310がスタイリング&メカ共に最も気に入ってます

20240927 Original

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