今でこそ、FWDの小型ワンボックスなんて、あたりまえにいっぱいありますが、日野自動車はコンマースというそのFWDワンボックスカーをなんと!1960年に発売していたのです。日本最初のFWDとなると、戦前の筑波号やローランド号まで遡ってしまうのかもしれませんが、ワンボックスカー(商用車)としては、当然日本初でしょう。当時の日野自動車のその先進性というか技術者魂には驚かされます。
そんなコンマースには子供の頃からの日野自動車ファンのボクとしては当然興味があって、トヨタ姓に変わってしまったけど最後の進化型コンテッサ1300エンジンを載っけたトヨタブリスカと、さらに同じく興味津々の愛知機械製リアエンジンのコニー・コーチV(AF6)と共に、数年前に色々な自動車雑誌のフリーマーケット[買]欄に、情報のみでも可・・として、投稿したことがあります。
結果、コンマースに関しては、唯一「某大学?にある」との情報が来ましたが、たぶん?これが日野オートプラザに行ったのではないでしょうか?
コニーAF6に関しては、あるグッピーオーナー=コニーマニア?の方が、ご親切にも「自分も探したけど、絶対?ないよ!」との連絡を下さいました。
その時点で唯一か?と思っていたコンマースを自分が手に入れる夢は叶わなかった訳ですが、日野オートプラザという収まるべく場所に行ったので、まあ良かったと、気持ちも落ち着いていたのですが...
その後ネット上で、一昨年末に山梨県内某所の廃車体の存在の情報が公開されたと思ったら、今度は昨秋、新たに奇跡とも言えるほど程度良好なキャンピング仕様コンマースが大阪府某所に現存するとの情報をいただきました。
ここでまたムシが騒いで、そのコンマース欲しい!のは当然の感情だったのですが・・ 家族会議?の結果、当然それは叶いそうになく、うわさでは、某博物館に寄贈?される話も進んでいるとの情報も得ていますが、とにかくそのコンマースにとって幸せな場所に落ち着けることを願っております。
また、作年末にはOld-timer誌が取材されたとのことで、おそらく発売当時!を除けば、初めての詳細な記事になるのではないか!と期待しつつ楽しみにしています。
超マイナーといって差し支えないと思うコンマースですが、ネット上で検索してみるとそのあまりの珍車振り!故か、また日野の小歴史博物館ともいえるオートプラザに現存車を展示して下さっていることもあってか、意外にちらほら話題に上がったりしてるみたいですネ。
実はコンマースは、発売当初=日野ルノー時代のPB10型(エンジンGP10型836cc28馬力)から、コンテッサ900デビュー後にPB11型(GP20型893cc35馬力=コンテッサ&ブリスカ900)にエンジンパワーアップ・型式変更されているのですが、そこまで言及されている記述はほとんどなく、この2つの型式を混同しているような記述もみられます。
当時舶来?最新鋭乗用車だった日野ルノーが、KGH型748cc21馬力エンジンであった時代に、コンマースはそれより強力な新たなGP10型を載っけてた訳で、GP10型エンジンとはコンマースのために作られたのか? コンテッサ&ブリスカ900のための先行試作的意味があったのか? PB10型・11型それぞれがどれくらい製造されたのか? コンテッサ900はモデル途中で40馬力にアップされたがコンマースにもそのエンジン搭載のモデルまで存在したのか?(という記述の書籍もあるが?) はたまた、ルノー4CV本国フランスの同じような成り立ちのエスタフェとの比較(影響?)等々...興味は尽きません。
また何か情報等ご存知の方みえましたら、お教えいただけたらうれしいです。
文献:
- 日野ルノー コンマースの整備 日野自動車販売/記述部/編 山海堂 昭和35年8月
- 自動車ガイドブック1062-63年版 第9巻 自動車工業振興会
- CGクラブニューズレター 日本車懐かし物語 七話 日野コンマース 高島鎮雄
- 本のトラック・バス 1917〜1975 小関和夫 三樹書房
<昨秋日野コンテッサクラブミーティングで日野オートプラザ訪れた時に撮ってきたモノ>
<秘蔵のカタログより。日野ルノー・ドクター・カー、コンマース・アンビュランス&X線診療車> (拡大:絵をクリック)
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