【2005年4月23日, ご意見から】
名前:堀 ヒロシ
住所:東京都
目的:質問
偶然迷い込んだこちらのサイト、とても興味深く拝見しております。筋金入りのマニアの筆に成ると思しき素晴らしい内容に感心しながら、ひとつだけ気に成る事をお話させて頂きます。それはP.ブロック氏の逸話の中に登場するJ-6と呼ばれるプロトタイプの事です。これは当時のオートスポーツ誌に「クローズドボディTOYOTA-7」として紹介された車ではないでしょうか?特に気に成ったのは「非常にトリッキーなサスペンション」という件です。何故ならあの福沢幸雄選手が袋井のテストコースで事故死した時ドライブしていたのがこの車だったらしいからです。「なぜかトヨタは公表していない」のは多分事故の為でしょう。車はあの事故で燃えてしまった様なので、残念ながらレストアは叶わない事だと思います。でも驚きはそのモールディングが残っているらしい、と言う事です。これは多分トヨタ7マニアが知ったら目の醒めるようなニュ―スに違い有りませんが、なぜ30年以上も知られなかったのか、ちょっと信じられません。本当に買うことが出来るなら私が一番に名乗りをあげます。当時あの車はブロック氏のデザインと言われていましたので、ほぼ間違い無いと思われます。今も現存しているのでしょうか・・・・・?
【2005年4月24日, ご返事】
堀さま、
はじめました。HINOSAMURAI.ORGのオーナー兼クリエータの江澤と申し上げます。下記のメッセージを感謝します。それに加え、こんなことを書いて来る方はどんなお人かと興味深く感じております。
下記にちょっとメモを書かさせていただきます。
(1)当時の「オートスポーツに紹介」は「結果的に」その通りです。オートスポーツの他にモーターファンにも紹介されています。(下記の当時のJ6写真参照(いずれもEl SegundoのBREと思われます。昔、トレバー・ハリスさんからコピーさせていただいたものです))
(2)J6ですがサイトに載っけてある記事のころはロータリーを目論んでいたようです。その当時、あちこちにプロモーションしたようです。元々はトヨタとの計画をして実車を創ったようです。しかし、最終的にトヨタとの納期の問題の絡みで問題が出てきて、ピートさんの意見では弁護士が来て、未完成の車を取り上げて行かれたようです。そんな意味でも富士のテストでもちゃんと言わなかった(言えなかった)のではと推測するものです。
(3)トリッキーなサスペンションとは車高の上下に関係なくジオメトリーが変化(トレッドなど)が変化しないということと聞いています。でもそれ以上の何かがあるようですが、追求はしていません。シャシー設計者のトレバー・ハリスに手書きで図(下記の写真参照)を書きながら説明してもらったことがあります。
(4)福沢選手の一件はお書きに様になぞに包まれたままです。私もお書きの推測をしておりますが、その『ウラ』が取れておりません。堀さんの根拠に興味があります。しかし、私個人としてはサスの問題とは見てませんでした。と、言うのはウインドシールド(日本製)がプアであったこと、同じウインドシールドでチェックした人間によりますと、屈折に問題があり、歪んで(景色が)見えるそうです。これで走ったどうなるでのではと、走ったら運転が出来ない、まっすぐ走れない!なんて表現でした。まっ、どちらとも言えませんが。
(5)モールドの話しは書いた通りで、近所のガレージに引き取られました。そこからビートルベースの同形状の車が産まれました。それをチェックに行きました。今、その際のスライドを出して見ましたら1984年で大変古い話しです。その直後にある博物館が買って行ったそうです。(下記の写真参照)
と、取り合えず、久しぶりに懐かしい話しを思い出したり、写真を出して眺めました。ありがとうございました。とりとめのないことですが、もし何か面白いお話があればお聞かせ下さい。
江澤 智(サイト・オーナー)
1. 当時のJ6:明らかにToyotaと明記。ドライバーズ・シートはハリスさん。
2. 当時のJ6:リヤビュー
3. 当時のJ6:フロント周り
4. サスペンションの構造説明 (ハリスさんの手書き)
5. VWベースのJ6ボデー: それでも特徴的な形状が明らかである。
この車輛はハリウッド映画に使われた!
ルーフの赤ランプ(ポリスカー)はその為のものだ。
6. WベースのJ6: フロントビュー。この車輛は当然空冷、よって、
ヒノ・サムライと同じ技術を使用したフロントウインドウに
ラジエータの熱を逃がすスリットは開けてない。
(追伸)参考サイト http://www.2000gt.net/JP6/JP6.php
(2014.11.18 Refined)
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