日野のクルマ:日野コンテッサ900 スペシャル(誕生50周年(2011年2月)記念)
【車両特徴:技術面】
《性能試験》
運輸省の公式認定試験に正式により、車両重量が最も重い場合、すなわちデラックス車に5人乗りの状態で総重要:1,018kgによるのである。加速は、加速性能の図にあるように、発進加速で200mに到達する時間は15.8秒であり、これはルノー4CVに比較し1秒程度向上、1,000cc級の小型乗用車としては最も先行するもので、また3段トランスミッションの小型車としても充分なものであった。
燃料消費はついては、定地試験における燃料消費図のように、30~50km/hの常用速度では、20km/リッター以上、70km/hでも18.5km/リッターと高速でも良好であった。一般公道、すなわち運輸省型式認定試験における東海道運行試験 (横浜・小田原間往復) においては、平均19.3lm/リッター (平均速度:46km/h) であった。
このような優れた運行燃費は、設計のねらいでもある「軽いクルマ」で小さなエンジンが根本の理由であり、さらにキャブレータについは加速ポンプを設けなかったことも、実用燃費の向上に貢献していた。
乗り心地についてのデータは以下に示す。乗り心地係数については、小型車としてベストなクラスであった。
操縦安定性は、認定試験では実施されないが、社内の試験では、オーバーステア並びにアンダーステアの傾向がない、当時として新語にもなった「ニュートラルステア」であり、また旋回時の傾き、すなわちロール率も少ないものであった、手放し安定性も良好で、高速も一回で減衰をしている。
ブレーキについては、0.6gの急制動に相当する踏力は約20kgであるので、効きは良いものであった。50km/hからの急制動では11~12mで停止した。ブレーキ時の車体の傾き (所謂、ノーズダイブ) は極めて小さいもので、重心が低いことと、上述の後輪のトレーリングアームによりアンチダイブ効果によるものであった。
【乗り心地係数】
(SE、2011.1.28 Original)
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