自分のクルマは自分で作る - 実践編、四国アイランドからの便り


 3年前ぐらいでしょうか?四国在住の方とひょんなことでメールなどでのコミュニケーションが始まりました。

 氏は、近所に長年あったコンテッサ1300に手にすることを夢見ていたとのことです。しかし、部品の問題で手を出すことをしなかったそうです。ある日、当サイトのコンテンツを見てから、これなら自分で手当てして乗って楽しむことができると判断し、長年、買い手の無かったコンテツを入手されたそうです。これこそ、当サイトを通じて自分の何がしらの少々の努力が正に報われたと感じた瞬間であります。

 それからはご自身のアイデア、努力、いや根性でしょう、正に「自分のクルマは自分で作る」が如くのスピリットでしょうか、コンテツを公道走行へと進めたようです。

 その際に送られてきたのが以下の画像です。氏によると、ホイールについてPCD120は選択肢が少ないので、一般的な114.3に変更したそうです。ご自身の職業もあるでしょうが、それを実行してしまうエネルギーには感服しました。

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 そして、同時に届いたのが以下のエンジンルームの画像です。なるほど、当サイトにあるさまざまな工夫を実行されたようです。しかし、それを進めてしまうエネルギーがすごいです。

20150815 C:S 2


 そして昨年のある時期ですが、ヤフーを通じてエンジンを購入されたようです。しかし、そのエンジンは見てくれは綺麗なものの実は中身はちゃんと作られてなく、ピストンピンなどついてないものあり、我々の会話ではおそらくエンジン、特にコンテッサのエンジンをちゃんと知ってない人間、あるいは初めてエンジンを組んだのではないかということになりました。

 それではそのとんでもないエンジンをちゃんと走れるように、しかもトルクのエンジンを目標に。作り直すことにしました。以下のその根性のストーリです。


【2018.5.19】

一歩ずつ:今シリンダーライナー 下のコッパーガスケットを制作。

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【2018.4.27~28】

 スープアップエンジンのベンチテストに向けて、エンジン・ベッドを制作!

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【2018.4.27~28】

 前輪、キャンバーの調整&補正。日野の整備書によれば、基準値は1.3度、これはあくまで当時の設計、あるいはバイアスタイヤの時代の産物。同書によれば、ロアアーム・サポートを基準に3ミリの調整でおよそ1度のキャンバー角の補正になる。

 まずアッパーアームに所定の厚さの鉄板をかまし、溶接し、必要な長さにする。

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 次のテンションロッドを同様に長さの補正をする。テンションロッドの構造自体が数個の溶接の組合わせ品。

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 ペイント後、組付け。おそよ1度弱の目論んだネガティブキャンバーが完成!この後、トーイン&アウトの調整。

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【2017.11.19】

 バケットシートのブラケットをアルミで製作。溶接&加工が素晴らしい!

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 日野純正バケットシートのようなお目当のバケットシートを修復。

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 そして、コンテッサに取付、完了!違和感なく、格好良く仕上げってます!シートアッシーの重量を1/3に軽量化達成!

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【2017.9.8】

 油圧の検出に純正のオン/オフのスイッチでなく、油圧ゲージにしたようで、以下の画像のように新たなにアダプターを制作されました。

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【2017.9.7】

 くだんのオイルフィルターのブロックも完成したようです。素人にはこんなアルゴン溶接はできません。

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【2017.8.19】

 エンジンを装着するためにガレージに可動式のチェーンブロックを取り付けたそうです。こんなスペースがあることは実に羨ましい環境です。

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【2017.8.16】

 そして今、乗られているエンジンに仮付け、ステン独特のゴールドのこんがり焼きになりました。ドスの効いた良いサウンドだそうです。

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【2017.8.13】

 これまた、驚愕したのがクロームメッキです。ここまでやるとうは!でもすばらしいことです。「自分のクルマは自分で作る」のスピリットがなければけんなことを進める決断は出来ません。

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【2017.7.26】

 先のタコ足エキパイにマフラーをフィッティグすなわち仮付けをしたところです。

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【2017.7.26】

 下の画像は、ディープポイルパンのバッフルがとりあえず出来上がった姿です。

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【2017.7.26】

 下の五臓は、ディープオイルパンに入れるバッフルの制作プロセスです。オイルパンの清掃などのメンテナンスのために取り外し可能な構造にしています。

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【2017.7.26】

 これまた面白いアイデアです。以前からお聞きしてたのですが、タコ足をゼロから作るのではなく、他車の使えそうなものを選択することです。フィアットのものだそうです。

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【2017.7.24】

 以下の画像は、フライホイールの軽量化を進めたものです。先のネットで購入したエンジンもフライホイールの軽量化をしてました結果的にそれはうまくできてなく、内燃機屋の意見で新たなフライーホイールから制作し直しました。同時に、クランク、クラッチカバー、そして削ったフライホイールで三位一体のバランス取りをしました。

 一緒にあるクラッチ板は氏の地元であらたに貼り直したものです。非常に綺麗に出来てます。

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【2017.7.18】

 これからがさらに凄いことです。やはりコンテツのGR100のウィークポイントであるオイルパンの改造です。現代の多くのクルマは最初からオイルの偏りを防止するバッフルがついてます。日野のスポーツキットでもバッフルがありましたが当サイトオーナーからみれば、今となってはいい出来とは思いません。そこで2個一でディープオイルパンを制作しました。オイルフィルターのブロックもそうですが、アルゴン溶接の技術が凄い!

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【2017.4.2】

 アイドルギアのオイルジェットが完成したようです。

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【2017.4.2】

 これも優れたアイデアと思います。本の少しの改造で既製品 (ボッシュのVW系)のイグニションのイグナイターを利用できます。

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【2017.3.29】

 次に進めたのがオイルフィルターブロックの改造です。当サイトオーナーの考えにある方法と同様な構造です。これで現代の車のオイルフィルターを流用できます。しかも、必要に応じて、コンテツのカバーも取り付けることができます。

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【2017.3.27】

 以下の画像は日野の油圧センサーのアダプターです。こんなものを作ってしまう凄さです。

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【2017.3.20】

 最初に進めたが、GR100エンジンの最大のウィークポイントであり、市場撤退まで改善されなかったアイドルギアへの十分なる油量の確保です。いろいろ方法がありますが、当サイトオーナーも過去実施した方法を選択されました。

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【2017.3.17】

 はじめは地元のショップで進めたようですが、クランク&フライホイール・クラッチ関係の総合的なバランシングは問題があり、東京の内燃機屋で進めることにしました。

 クランクは運良く、住友金属設計&製造の鍛造のものでした。そしてピストンはトヨタのK型の72ミリを入れることに決定しました。

 これらはコンテツのGRエンジンの信頼性の向上に非常に良い判断と考えます。

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IN WORKINNG

(Original by SE, 2017.9.17)
(Added, 2018.5.3)



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