維持とドライブする上で最低、気を付ける点
40数年のコンテッサ1300のオーナーとしての経験値です。まず、最初に、とにもかくにも50数年前の設計・技術であること、そして50年近くに前に生産された旧いクルマであることを肝に命ずることです。それを理解並びに尊敬をもって、労わる気持で接すること、しかし、ムチも適当に必要かと思います。最も重要なことはそれなりに走らなければダメになるということです。要は、適切な愛情、そして少々のイイ加減さを持つこと、そして、多少のトラブルには恐れないことことでしょう。
ただ、これらは私的な意見・推奨事項であり、長年の経験をベースにそのようなことをしていたと言うだけであり、強制するものではありません。
【ガソリンについて】
- 本車は、快適なドライビングを目指して、コンテッサ・クーペ同様(実態はそれ以上?)のエンジン仕様に改造している。クーペ同様ハイオクが必要、この方が燃焼効率が良いので、結果的にトータルとして安上がり。レギュラーは使わないこと。
- 現状、シェルで調整されている。他のガソリンはノッキングを発生させる可能あり。実際に経験している。他メーカーでノッキング出れば対策を考える必要あり。これは、他の旧車の世界でも有名な事実。
- ガソリンは満タンにしないこと。構造上も。また、これは旧車の常識。こまめに新しいガソリンを入れること。今のガソリンは三ヶ月ぐらいで酸化する。今のクルマのようにタンクが完全密閉でないのでガソリンが劣化(腐る)するため。できる限り、何時もフレッシュなガソリンにしておくこと。
【燃費について】
- 本車で、過去、1,100km弱の一泊ドライブで、およそ14km/リッター程度、高速は2/3、残りは街中一般道、山道(九頭竜峠越え往復)、2時間ほどの渋滞首都高あり。
- SUツインのコンテッサは、経験的に高速道路中心の遠出ならば、15kmを超える筈。それ以下ならば、どこか不調を囲っていることを疑った方が良いだろう。上記の14km/リッターは、実はバキューム・アドバンサの固着で機能してなかった。不調をかこった証しでもあった。
- ガソリンの残量と燃料系の関係はここを参照(燃料計の指針とタンクのガソリン残量
)
【ホワイトリボン・タイアのケア】
- 絶対にケミカル(化学薬品、よくあるタイヤ・クリーナーに注意)を使用してはならない。黄ばみの原因。クレンザー系を使うこと、これ日本ではあまり知られてない。
- 参考情報:ホワイトリボン・タイヤのホワイトニング
【内装のケア】
- 内装のレザー(ダッシュボードやメーター周り)などはなるべく使わない方が良いと思う。おそらく、ワックスが染み込んだウエスで拭いてあがれば良いと思う。
- 天井と西陣織のシート部分については、ケアの知識がないので一切手を付けてない。拭いた程度。専門家に伺って(当時のサプライヤーがベストか、必要であれば問い合わせ)、良い方法があればと思う。
【ガラスの清掃】
- これも現代のケミカルを使用しないこと(使わない方が良い)。おそらく、今のままで、水を絞った綺麗なタオルで掃除し、乾いた布あるいはテッシュペーパーで拭き取ればよい。
- 全面的に掃除する場合は、鈑金塗装屋の洗油がベスト(経験的に)。これで数年持つ。現状、4年前にして、後は上記のようにしているだけ。
【エンジン・オイル&フィルターについて】
- 100%化学合成油、10W-50、カストロ RS-Edgeが長年の経験でベスト(使い始めは、四半世紀も前で、当時はカストロ RSで20W-50だった)。低温でも柔らかいでの始動時や暖気時のエンジンへの負担が少ない、また柔らかい割には、粘り強い、そして金属表面にまとわりつくように効く。
- 年に一度、交換。あるいは最大でも6,000kmごと。フィルターは2年ごと。次のインターバルは2013年10月の車検時。今回の引き渡しに際して、2009年の初車検前にエンジン始動のために使用していたフィルターを装着。走行はしてないが、一度使用、石油にて洗浄・乾燥。そんなに汚れてなければ、再度の洗浄も可能と思われるが、程度次第。
- ドレインプラグに注意、オイルパンを痛める。ここを参照:
オイル周り - ドレインプラグ - 基本データ
オイル周り - ドレインプラグ - 実践編
【エンジン・オイルの消費量】
- 長期のデータはないが、上記の1,100kmのドライブで、0.4リッター程度の消費。2,500km/リッター程度か。
- これはある意味で良い状態のコンテッサとして普通と考える。これが1,000km/リッターになったら、オイル上がりないし、オイル下がりをチェックすべき。そうなれば、マフラーから白煙が見えることになる(暖気後)やブローバイガスが、そのホースが出て来る。コンテッサは少し、荒い運転をすれば、すぐにエンジンのオイル消費量が増える、それは寿命を縮めることに結びつく。あくまで、ジェントルなドライブを!
- 本車は、コンテッサの欠点であるオイル下がりの対策をしたので、その確率は格段に低くなったと考える。
【ミッション・オイルについて】
- 現状、75W-90の100%化学合成油(バルボリン、日本ではこの銘柄は販売してないと思う。他社のものは購入できる)を使用。
- 一般的常識として長期に渡って交換不要(オーナーズ・マニュアルによる)。ただし、ミッション全体がへたると、ノイズ(ベアリング)が発生する、しかし、それは相当なガタの場合であるが、これはコンテッサの欠点でもある。ノイズなどは、まずはメカ部分を疑うべき。オイル交換では修復出来ない。
- 100%化学合成油は、同種のエンジン・オイル同様、冷えていても柔らかく、暖気時、ミッション&エンジンに優しい。欠点は高価なこと。そして、多くの修理屋がまだ、このオイルに理解(知識)がないこと。
【SUキャブのダンパー・オイルについて】
- 現在、家庭用万能オイルを使用。40数年のコンテッサの経験でベスト。ダイソーで購入。一本買えば、一生、使える量あり。(こちらを参照:SUキャブレター - 実践編:ダンパーオイルについて)
【季節によるSUキャブの濃度調整】
- 右の図は、日産のデータであるが、同じ日立の口径:38mmのタイプなので、ホボ同程度と考える。
- 経験的に、春&秋で2〜2.5回転、夏はマイナス 0.5回転(すなわち、薄く)、冬はプラス 0.5回転(すなわち、濃く)。ただ、これは目安。十分なる暖気での走行してのフィーリングが重要。また、プラグの焼け具合を見ることも必要。もう1つは、油面や前後のバランス(油面やピストンの動作、アイドルなど)は当然のことながら完全であることが前提。
【点火プラグについて】
- 基本的に、BP6ESで十分、それ以上も以下もない。
- 寿命は不明だが、一般論として2-3万キロ程度だろう。それを10万キロ無交換にしたいならば、白金プラグだが、寿命だけのメリットで、あまり走行距離が伸びないコンテッサとしてはおそらく性能的にはメリット無し。
- よくあるイリジウムもコンテッサには不要と考える。通常のイリジウムの寿命はBP6ES並の2-3万キロ程度の筈。よく言われる、イリジウムにしたらカブらないとかは、プラグの問題ではない。点火系統とか電気、あるいはキャブ・燃料回りの問題である。
- 因みに現状のギャップ調整は最終的に、1.1~1.2ミリ(CDI使用のため)。
- 修理屋は、プラグの焼けが悪いと、BP5ESなどに変えることが多いが、それも根本の解決方法ではない。その前に、キャブの調整、あるいはバルブ、シリンダーなどを疑うべきである。イリジウムも同様。多くはキャブやエンジン本体の不調によるかぶりなどを防ぐためにイリジウムということになるが、それは誠に短絡的な考えと思う。
【点火時期及びアイドル回転数について】
- 本車は、走行でのフィーリングからおよそ18〜20度程度に調整している。同じエンジン仕様とみてよいクーペのエンジンは16〜18度であり、気持ち早めのである。
- アイドル回転数は一般のクーペで750rpm程度(当時のデータ)。本車は、およそ1,000rpm程度に調整している。理由は二つ、第一に3枚ファンのためにアイドル時の暖気熱を効率良く流す(排出)ためである。もう1つは、アイドル時の燃焼を良くするためである。尚、今のコンピュータ制御のキャブと違って、環境状況により、回転数は若干、上下する。
【水温に関するラジエータへの気遣い】
- 本車は、クーラー用のおよそ30%面積増し、且つ3層(通常は2層)のラジエータを入れた。そのために、3枚ファンではあるものの、結構、オーバークールである。古典的な方法であるが、ラジエータとグリルの間に、段ボールを入れて調整している。寒い冬期は、半分ほど覆う、春は1/4程、そして夏は不要というのが経験的なデータ。
【ブレーキ及びクラッチのフルード】
- ハーレーやロータス同様にシリコン・フルードを使用。所謂、DOT-5(DOT 5.1ではないので注意)。
- 特徴は、水分を吸わない、一般のグリコールフルードが持つ欠点である吸湿性がない。インナー交換の際に濾して再利用する人もいる。よって、性能の経年劣化がない。欧米では、 回収も実施している。欠点は高価であること。シリコンフルードは米軍の車両向けに当初、開発された。今では、欧米の旧車の世界では常識となっている。
- また、グリコールのようにもれやにじみにより周辺の悪影響、すなわち錆を呼ぶということがない。もちろん、シリンダー内部の錆とも無縁である。ただし、傷に関しては同様なリスクである。
- これもイリジウムなどと同様に、修理屋の理解(知識)が低いので注意を要する。
【エンジンの始動】
- 旧車である故の難しさはない。ここを参照:SUキャブレターのコールドスタート
【ドアの開閉について】
- 本車のドアは、当時に日野の良心と言って良いくらいのドアの閉まりと考える(音なども含めて)。
- それはイベントなどで誇れる大きな点でもある(だれもが驚く)。これは手荒く扱われたコンテッサとかレストアしたコンテッサでは残念ながら消え去ってしまう。
- 当初の入手後からドライバーのドアを除いて、他の三枚はまったく手を入れてない、すなわち日野の生産ラインで調整したままと推測したい。ドライバーのドアは使われたせいか、当初、閉まりが悪く、かなり強く力を入れないと閉まらなかった。板金屋の手で調整してもらったが、残念ながらそんなに良くはならなかった。その後、自分で何度かのトライで良くなり、コツも覚えたのが今の状態である。ただ、時々は調整が必要だったことは事実である。
- ドアは結果的に手荒く閉めないことに限る(住宅のドアと全く同じ)。自分は、経験的に、パタンと言う少々でも力を入れて閉めることをなるべく避け、シートに座ってから、後端のサッシに手を掛け閉めていた。
- もう1つ、注意は、旧いクルマにありがちな固着である。それはボデー側のウエザーストリップとドアの内側が長期閉めたままにして置くと固着する。2〜3週間、そのままにしておくと、軽く固着する。時々、隙間に空気をいれるように感覚で空けてあげるようにしておいた。本車を入手した際は完全にロックしたような状態で、ガレージに持ち込んでしばらくして、大人数人であの手この手、内側&外側から手足を掛けて、なんとか開けたとのいうのが事実であったことを書き留めておく。それほど強く固着しまうと言う例である。
【クラッチ操作について(重要事項)】
- 滑らしての発進は坂道発進などの特別なケースを除いて避けること。リアがヘビーなので、クラッチへの負担を避けたい。所謂、「ポルシェ使いのクラッチ操作」同様に、「アイドル状態でまず走らせてから、アクセルを踏んで加速に移る」が必須である。さもないと、クラッチ板は何枚あっても足らない。
【ブレーキの操作・踏力と調整について(重要事項)】
- ブレーキの踏力については、まず構造を理解することがベストであるが、ポイントは現代のクルマの様にディスク・ブレーキでないこと、そしてそれ故のマスターパック(真空倍力装置、すなわち踏力を軽くするエンジンのバキュームによりシステム)であるパワーアシストは備えてないということ。
- と、言ってブレーキが利かないのではなく、おそらくブレーキ単体の性能(すなわち、真空倍力装置を使用しない状態)では、現代の同クラス以上の性能を持っている。それは、軽量化で小さくなった現代のクルマのドラム・ブレーキと大きさを比較してみれば一目瞭然である。車検のライン上でもそれは明らかである(実際に目にした経験として)。一度、現代のクルマをエンジンを切って、ブレーキを確かめるとよく判る。
- これはすなわち、同じブレーキ力を発生させるために、人間の足腰の力、すなわち踏力が必要であることである。数字として、現代のクルマは5〜10kg(推測)であるものが、コンテッサの場合、25〜35kg(当時のデータ)が必要である。ただただ、「人間の足腰の力」が必要なのである。
- そこで馴れる、あるいは絶対フィーリングをつかむために、安全な場所で、あらゆる速度(低速から高速)でのブレーキ・ペダルの踏み具合(軽いブレーキからパニック・ストップの挙動まで)を試すことを強く奨める。安全と快適且つ楽しいドライビングのためにお願いしたい。
- もう1つはコンテッサが全て同じようなフィーリングかというとそうではない。本車は特に異なり、ある意味で、ドラム・ブレーキとはいうものの、コンテッサのディスク・ブレーキのような「ある程度から踏んでからジワットと効く」に似た性格を持っている。これは最終的に、車検取得後、一般的な表現の「カックン・ブレーキ」と「片効き」に困り、ブレーキ屋の言うシュー(ライニング)を入れた後に変化した結果である(これについては、整備のブレーキの項を参照)。機会あれば、昔のシュー/ライニングのままでいるコンテッサ(多くのコンテッサと同様に)と乗り比べるのも良い方法である。注意として、このようなことで、普通のコンテッサ・オーナーが本車のブレーキを体験すると、「これ違う」と言われる、しかし判る人はそれなりにすぐに理解できる。
- 日常の調整については、デュオ・サーボ形式故の自動調整式である。その調整は単純で、バックで勢いよく走らせ、急ブレーキをかける。本車は週末に乗る際、時々、出発前にそれを習慣的に実施していた。
【タイアの空気圧について(重要事項)】
- 日野の設計値はRRのルノーに伝統の延長線上であり、フロント 1.0、リア、2.1。これが当時の5.60ー13サイズのバイアス・タイヤであり、しかも銘柄は選択幅が狭く、特徴や機能は画一的なものであった。バイアスと構造が異なるラジアス中心且つ選択幅の広い中、コンテッサを快適に走らそうとすると必ずしも当時のデータを踏襲しなければならない理由はないが、フロントは低圧、リアは高圧は尊重しなければならない。この点について、昨今、多くのオーナーが間違えている(タイヤ・ショップまかせ?)。
- 個人的な感覚では、現代のラジアルを履いた本車はフロントは1.4~1.6、リアは2.1~2.3程度と経験的に考える。特に現代のラジアルでフロントをバイアス同様に1.0とか1.1とすると、グリップは良いので、コンテッサ独特のステアリングの切れ味を失われてしまい、左右に振った際の戻りが悪い、大げさに言えば、右に切ったのにまだ左に曲がっているような状態になり、レスポンスが非常に悪くなる。残念ながら、多くのコンテッサ・オーナーがそれで乗っている。リアは乗り心地感との兼ね合いである。そして、それらはタイヤそのものの特徴に大いに関係する。乗って、調整して、自分用のベストな感覚を得るしかない。
- 参考情報は:
ホイールとタイヤ - 基本データ
ホイールとタイヤ - 実践編
【タイアのサイズについて】
- 設計上の直径は、600~625mm。いまでは、入手困難なバイアスの5.60-13はそのサイズに適合。
- 現代の購入可能なタイヤでは、165/80-13、175/80-13、185/70-13、仮に14インチならば、155/80-14、175/70-14など。
- 特にアンダーサイズに注意!実際のスピードが、5%(155/80-13など)、10%(175/60-13など)と落ちてしまうし、外観のプロポーションのバランスを崩してしまう(個人的な目で)。多くのコンテッサが残念ながら、かなりのアンダー・サイズが装着されてしまっている。
- 参考情報は:
ホイールとタイヤ - 基本データ
ホイールとタイヤ - 実践編
【LEDタイプの非常灯のバッテリ】
- クルマがクルマだけに安全のためにバッテリーだけは切らさないように。
【三速ミッションと四速ミッションについて(重要事項)】
- まず、最初に、三速ミッションの操作であるが、それそのもがコンテッサの弱さを知っているとよい。ただ、それを理解すれば、使う上で何の心配もない。
- おそらく世界でも後にも先にも無い、リア・エンジンのコラム・シフトであり、構造が結構、複雑なリンクで構成されている。通常のフロント・エンジンでもガタが早く出ることが多っかったコラム・シフトであり、それをリアのミッションにつながるリンクでコントロールしていることである。よくある運転が上手なように見えそうな素早い素早いあるいは力一杯の操作は避け、あくまで機構に優しく、ジェントルな操作にすることを心がける、ただそれだけである。
- 昔、よくギヤ抜けのような現象や、シフトがちゃんと入らない、または入れたがギヤは入ってない、これはリンクのガタあるいは不良であり、そのような状態に結構、早期に発生してしまう。そのような、あるいはそれに近い、ガタの多いコンテッサは多く見かける。本車のリンクのガタは、例外的にガタが無いことを理解いただければ幸いである。
- コンテッサの三速ミッションは四速ミッションに比べて、乗りにくい、高速は駄目など言う輩がいるが、それ以前にそれぞれの特徴を理解することが先決である。トップ・ギヤについては、三速、四速共にギヤ比は同じなので、高速道路は同じ条件である。以下は、それぞれのギア比である。:
- 三速ミッショ -()内は、五千回転に於ける速度
- I - 3.45(38km/hr)
- II - 1.87(70km/hr)
- III - 1.04(130km/hr)
- R - 3.09
- 四速ミッション -()内は、五千回転に於ける速度
- I - 3.70(35km/hr)
- II - 2.31(56km/hr)
- III - 1.46(90km/hr)
- IV - 1.04(130km/hr)
- R - 3.09 3.09
- 三速ミッションの良いと思うこと:
- シフト回数が少なく、エンジンも低速トルクあり、オートマのような運転ができる。
- 1速がのびるので、加速が楽である。(10%弱の差は非常に大きい)
- タイトな高速でない「山坂道」では、2速一本で行けるので、四速より速い。
- 四速ミッションの良いと思うこと:
- 高速・大きなワインディング・ロードでは、2速&3速が結構使える。
- フロア・シフトだし、結構、スポーティ・カー的な “気持ち” にさせてくれる。
- 三速ミッションが厳しいと思うこと:
- 高速・大きな「ワインディング・ロード」では、2速だけではすぐに頭打ちになる。
- 四速ミッションが厳しいと思うこと:
- 1速が以外とのびない感覚、そして2速へのつながりに違和感あり。
- と、いうことで、どちらも良いところがあり、またそれ故のウイーク・ポイントも感じる。三速ミッション車はならが運転向き、四速ミッションはこぎみ良くギア・チェンジをしたい向き、いずれにせよ大した馬力もないし、高回転エンジンでないクルマであることを理解していれば良いだろう。高速道路(すなわちトップ)ではどちらも差はない。
- その他として、付け加えるならば、オーナーズ・マニュアルのトルクとギアの関係を頭に叩き込んで、上り坂の際に適切にギアを選択すること、現代のオートマ車のようにアクセルを踏んでもトルク外であれば速度は低下するだけである。それを事前に察知し、早めにシフト・ダウンをすること。これを理屈でなく、体を覚えることが必要。下り坂も同様であり、登りで使用したギアと同じように選択すること。それを忘れれば速度が高まるだけでは、短時間であれば問題ないだろうが、ブレーキを過度に頻繁にすれば容易にフェード現象が発生する。これが50年前のクルマである証しであり、クルマが悪いということではなく、ドライバーのインテリジェンシーが問われる部分である。伯爵夫人は決して誰にでも寛容ではない。
- 三速ミッショ -()内は、五千回転に於ける速度
【ジャッキ・ポイントに注意(重要事項)】
- オーナーズ・マニュアルにあるジャッキ・ポイントを使用しないこと。ボデーにめり込む。多くの人が今なお、間違えている。
- 必ず、フレーム部分のフラットな部分に車載ジャッキを掛けること。前後、4カ所、可能な場所あり。タイヤ交換ならば、後部に掛ければ、左右それぞれ前後共にアップできる。
【スティール・ホイールについて 】
- 決して、インパクト・レンチで締めないこと。多くが過大なトルクで、ナット面を痛めている。
- エアを入れる際に、コンプレッサに水分の入ってないものを使うこと。さもないと、ホイール内部の腐食の原因となる。ガソリン・スタンドでそのような事があった。ベストは鈑金塗装屋のコンプレッサである。
(SE 2013.11.4)
(改編:2013.11.11)