w202 (C220) のOVP (Over Voltage Protection) リレーですが、ネットで興味深い解決方法がブログなどで記述されています。
本体の中に入っているメカニカルリレーをソリッドステートリレー (Solidstate Relay) に変えてしまう方法です。この方法がよくある宗教的とでも言えるようにその効果が書かれています。エンジンのかかりが早くなったとかトルクが出たとかまで、一時期流行った日本独自の進展のアーシングの如くです。
実はソリッドステートリレーは、当サイトオーナーの2013年型コンテツの際にも考えたアイデアです。単にメカニカルよりは半導体を利用した方は安定的に長期に渡って信頼があるのではと考えたのです。しかし、当時は自動車用のSPDTリレーに比べて価格も高いし、自動車用の汎用品もないのでパスをしました。
今回のOVPリレーの中身のメカニカルリレーをソリッドステートリレーに替えることはなるほどと思いました。しかし、半導体&電子部品に疑念を感じている当サイトオーナーとして、一つの問題は性格上熱をともなうことでかなりの冷却を要求されることです。もう一つは今日、勉強したことですが、オムロンのサイトでソリッドステートリレーの寿命を調べてみると、以下のような興味深いことが書かれていました (コピー) :
- ソリッドステート・リレー(SSR)は一般的なリレーとは異なり、開閉に半導体を使用しています。機械的な接点がないので、開閉回数の寿命はございません。
- SSRの耐用寿命については、使用している素子の寿命に加え、はんだ付け・熱という考え方も必要です。
- この熱ストレスによるはんだ付けの劣化にはいろいろな要因があります。また、加速テスト方法も完全に類似した故障モードにならないなど、磨耗時期の推定が難しいといえます。
- オムロンとしては、この様な劣化による故障が発生しはじめる時期は約10年(*)と想定しています。
* 保証値ではありません。温度の影響等、使用環境により異なります。
以上の様に、「はんだ付け・熱という考え方も必要」であり、いみじくも「故障が発生しはじめる時期は約10年」としていることです。なんだ、これではメカニカルと比べてどうなんだということです。一般的な制御機器などはクルマと比べてオン/オフの切替頻度は多いものの熱/湿度などの運用環境も厳しいものではなく、また性格上、予防保守が行われるので上記の寿命の問題は低いものに出来ると思います。クルマのエンジンルームではそう行かないなと思うソリッドステートリレーであります。