2017.6.29:ステアリングハンドルの謎
先の土曜日に作業が終わったステアリングギアボックス、実は取付前から気になっていたことがあります。
センタリング機構付きで自動的にセンターが決まってしまうのですが、それがステアリングの角度にして数度右に切ったようになってしまうことです。
これは今まで長年使用したセンタリング機構をはずしたものでは問題にはなりません。タイロッドで調整が可能です。
それがセンタリング機構を入れたものは、タイロッドの調整でハンドル上でセンターを強制的に取ると、センタリング機構の遊びがある右に、あるいは左に切った際のセンタリング機構の効き始めが右左一様で無くなることです。
この現象は、実は、何十年前に自分なりに掴んでいました。自分の車だけではと思ったものの、今回のOHでも結果は見事に同じであり (結果的にそれは日野の設計通りなのか!?) 、数十年前の悩みを引きづったと言う訳です。
そこで登場したのが、映像のステアリングです。これは日野のモノをバラして、センターがちゃんと出ない分だけ数度反対方向に振るようボスにハンドルを取付ける角度を新たな穴 (ナルディに対応) を加工して補正したものです。
今日、これを思い出し、昼の休み時間に取り付けて見ました。おそらくこれである程度のセンターを騙しながら出して、ハンドルを左右に切った際のセンタリング機構のフィーリングをナニュラルに出来ると期待します。もっとも何十年か前に対処しただけのことです。
2017.6.25:下回りの清掃で懐かしく思い出す
昨日、進めた下回りの清掃、時間があったのでついつい昔を思い出してしまいました。画像はフロントのブレーキの背後で、この半径15cm程度の中に如何に多くの苦労を背負ったかが判るもので、以下はそれぞれについてです:
1 - 当時に住友ダンロップのキャリバーを固定するボルト。6ミリではあるが “English Metric” であり、その辺の店にはないもので、米国の航空機部品屋 (Aircraft Sprucee & Speciality Co.) から購入。
2 - Solo Bleeders 10mm x 1.0 x 27mm Thread、この住友ダンロップのキャリバーがたまたまそのサイズだった。また、ソロブリーダーは使ってみると便利はもの。
3 - ブレーキパイプナット 10mm x 1mm ロング&オス、当時の日産の住友系のディスクもこのサイズだったようた。
4 - 強度区分 10.9 M10-1.25 L=30 キャップボルト、今では6角ですぐに入手できるが、10年前はこの選択しかなかった。しかも、小箱単位だった。おかげでこのキャップボルトは多用した。穴あけは自作である。
5 - 1/4インチ ブレーキ用コッパーパイプ。ブレーキ専用コッパーパイプと言われる強度の高い銅パイプ。
6 - 8mm X 1.25mm 7ボルト。本当は10.9にしたかったが7の半ボルト&それ用ナット加工で妥協。10.9も加工を試みたものの適切な半ネジ加工に手持ちのダイスは歯が立たなかった。
7 - 10mm x 1.0 ブレーキアダプター、汎用AN3ブレーキホースとのインターフェース
8 - 当時の日野のものより若干厚めのいすゞのエルフのものを解体屋から調達。クロームメッキを施した。日野のものは薄いのでクロームメッキで強度が落ちて割れたりするものがあった。
9 - ブレーキパイブ固定のブラケット。保守性と美観のためにこれもクロームメッキを施した。
10 - ブレーキアダプター 10mm x 1.0 AN3。汎用品である。AN3の汎用ブレーキホースに対応。
11 - AN3の汎用ブレーキホース。Earl's Performance Speed-Flex Brake Lines 63010112ERL。
12 - ボールジョントのブーツ。汎用品を使用。
13 - 念のために教則本 (Caroll Smith's NUTS, BOLTS, FASTERS and PLUMBING Handbook) に沿ってセフィティワイヤ (例:Safety Wire) でロックを施した。
14 - これは余談であるが、この出っぱっている部分は当時のホンダのS800にもこの住友ダンプップは使用された証し (グーグル、画像検索) 、すなわちこの部分にホースが接続された。
以上、懐かしく当時の部品の入手の過程を思い出しました。いずれもフォーム・フィット・ファンクションの考えで汎用品の利用です。誰でも、何処でも、何時でも入手可能なものです。日本国内では難しいことではありますが、ホンの少しの努力で可能と考えます。尚、上記の参照のサイトは参考であり、当サイトオーナーが当時、購入に利用したショップでないものもあります。
2017.6.24:ミッション&ステアリング プロジェクト
昨年の2016年12月に開始した私的プロジェクトです。“2017年シーズン仕様” と目標を立て、ミッションを富士用から鈴鹿用に変更、ステアリングギアボックスにセンタリング機構を入れる、そしてブレーキパッドの変更を重点におきました。途中、紆余曲折もありましたが、この日、ここ1ヶ月、馬台 (リジッドラック) に載っていた我がコンテツも大地に足を戻しました。
この際ですから、ボデー下回りを久しぶりに清掃、ごみ取り、ワックス掛け、そして防錆とおよそ4時間あまりを要しました。
ステアリングとミッションの具合を確かめるためにガレージ内で例によって前後1メーター程度を試走 (!?) 、そして自宅の周辺で数キロ走りました。
ミッションは全体がほぼ新品になり、ベアリングも新しいこともあり、確かに以前のようなノイズは感じることはなくまさに劇的な変化であり、シンクロも新しいので入りも実に確かな手応えを感じることができました。目的の2/3速のローギアド化ですが、まあまあそれなりと実力の確認は今後となります。
完全OHを施したステアリングギアボックスは本来の味付けへと戻したことになります。カートのような以前の機構が良いかセンタリング機構が入ったこの方が良いか、運転の仕方もまったく異なります。これでどうなるかはミッション同様、走って味わい、楽しみたいと、そのための一歩をまず踏み出すことができました。
2017.6.21:アディティブマニファチャリングでのエンジンブロック
東京ビッグサイトでの開催の年中行事の設計製造ソリューション展に参加しました。
今年は昨年も増して、アディティブマニファチャリング、所謂、3Dプリンティングのソリューションが大幅に増えていました。
大手、老舗、ベンチャーと多くのプロバイダーが競うように展示してました。その中の一社は画像のようにエンジンブロックのカットモデルを展示、これはV8のプロトタイプ向けのようです。もちろん、アディティブマニファチャリングとは5軸NCでのハイブリットとなるのは常識です。
新しいテクノロジーがだんだん身近になることは嬉しいものです。思うところは我がコンテッサのGR100のビジュアルを保ちつつ、中身を強靭な現代のエンジンに助けをいただくなんて、決して不純な考えではないと考える次第です。
2017.6.17:ステアリングギアボックス取付
昨日、ステアリングのタイロッドを外しておきましt。今日は一気に現行のステアリングギアボックを取り出しました (画像の上、下は今回入れるモノ) 。
カプリングやギアボック本体を固定したボルト&ナットへのアクセスがやっかなと最初は思いました、順番に取り外して行くと手が入らないと思われる部分にも素直に手や指先が入って行くものです。その昔、日野自動車の設計者が何とか手や指先が入るようにどうやってうまく設計したものかと疑問と関心を感ずるものです。
これで時間と金をかけたオーバーホールしたステアリングギアボックも新しい強化型のカプラー (参考:SOCAL Imports、また画像の使用過程のノーマル品 (赤/黒あり) は、Summit Racingなど) と共に取り付けることが出来ました。後は、アンダーボデー&シャシー周辺をクリーンアップして車体を地面に降ろし、トーイン/アウトの調整のみとなりました。
2017.6.11:ミッションプロジェクト - オイル
今日は貴重な日曜ですので、やや作業量を軽微なものにして安息日としました。
昨日に引き続き、今日もミッション交換に伴う足回りのラジアスアーム関連のボルト&ナットの締め付けを進めました。
ミッションのオイルも入れました。最近は高性能なものもあるようですが、オーソドックスな80w-90、ブランドはカストロです。面倒のないモノタロウからの購入です。すなわちコストパフォーマンス重視です。
毎回よく解らないことですが、規定の2.8リッター程度を入れたつもりでも、ゲージで計るとこころなしかMAXまで達してません。今回も残りをとっておくのも面倒なので3リッター、すなわち3缶全部入れていまいました。
2017.6.10:ミッション組付け
今日は、ミッションがようやく車体のしかるべく場所に取り付けることが出来ました。その後は、取り外した諸々の部品をひたすら元に戻すという地道な作業です。
その一つが画像のエンジンスタータです。画像のように、2013年の公道復帰の際に、ケースをペイント (一応、2液のサフェーサ、色、そしてクリア) をしてます。もちろん、完全にバラして、ソレノイド、ブラシ、コイルなどに手を入れました。
その効果は絶大であり、始動時のソレノイドの動き、モーターのパワーは大きく改善され、自分としてはやってよかったなと思う部分の一つです。
ただ、画像のようにアルミ部分をポリッシュしたのが、取り付けてしまうと見えなくなってしまうというのはいささか残念’です。クロームメッキも施し、エンジンルームの中でもあまり見えない部分ではありますが、改善された機能共々自慢をしたい部位であります。
2017.6.9:古えのコンテッサのワンメイクレース!?
毎晩、眠りに前にベットの中で手にする書籍、今日はオートスポーツ誌の1966年5月号です。
ここには1966年3月21日、船橋サーキットでの “全日本レーシング・ドライバー選手権開幕!!” を大々的に取り上げています。その冒頭の写真が右のようなものです。
前座のスポーツマン・レース、出走10台 (30周、54km) とあり、どうもその内、7台が日野コンテッサだったようです。画像のようにどれもこれも日野コンテッサで、ブルーバードとスバルがサンドイッチされて、コンテッサのワンメークレースのようで圧巻です。こんな佳き時代もあったようです。
#68のクーペはアルミホイールを装着とコンテッサは時代を先行してたのです。とてもカッコよく見えます。左の#44のセダンはオートスポーツ誌の1966年8月号のテストシリーズによれば、船橋用改のミッション搭載で0->400m、17秒台を記録、ノーマルミッションならば16秒台を出せるだろうとあります。ほとんどのコンテッサがナンバー付きで自走で来たようです。
この日のメインレースの全日本ツーリングカー・レースのクラス優勝はコンテッサクーペの山西 喜三夫選手でした (JAFデータベース参照) 。
2017.6.4:ミッションのボルトに注意
今日、ミッションにフレキシブルジョイント (所謂、スパイダー) を固定しようと、その場所にある8mmにボルトを締め上げる際に事件が発生しました。
それはトルクレンチ (シグナル式) で締めようにもなかなかカチンと言う音をたてません。そこで直読式のトルクレンチで注意深く見ると、2キロ余りでグイグイと回ってしまいました。これは伸びが来てるなと、直ぐさま、抜いてみますと中間あたりが見事に伸びておりました。
なぜ、伸びたのか、それはここに使われているのはHマークではないものでした。と、いうことは頭なごしにハイテンと決めつけた3キロ余りをかけてはならないことを悟りました (コンテッサ1300の整備マニュアルによれば、8mmの締め付けトルクは、2.5〜3.5kg、もちろんハイテン対象) 。この場所は強度を必要としない部位なので日野は通常の軟いボルトを使用していたようです。
自分の知識の無さ、思い過ごしを反省するばかりです。また、トルクレンチ頼りも反省すべきもので、族に言う「手ルクレンチ」も意味ありと感じました。替えの純正の新品ボルトはないので、手持ちの同サイズの7ボルトを入れました (画像参照) 。
何年か前に、ベテランの整備士の方がシグナル式のトルクレンチは使わないとその方の工具箱には年代物も直読式のトルクレンチが入っておりました。これを直ぐに思い出しました。まがりなりにも自分の工具箱にも直読式のトルクレンチがあったのは不幸中の幸いでした。確か、1977年頃、米国ボストン郊外のSearsで購入したCraftsmanであり、40年前の代物です。
2017.6.3:スタッボルトに要注意
ミンションのベルハウジングをエンジンブロックに固定するためにエンジンブロック側に何本かのスタッドボルド (10mmX1.25) があります。
その一つに一般のナットに比較して緩みのこないナイロンナットを入れていました。今日、そのナイロンナットを緩める際にどうも軽く回るなと思ったら見事にエンジンブロックから外れてしまいました (画像は再度取り付けにダブルのナットでトライしたもの) 。
スタッドボルトとは言え、何らかの理由でナイロンナットの締付けよりは弱くなっていたのでしょう。おそらく昨年3月にミッションを入れ替えた際にそうなったのかと推測します。その際にちゃんとしなかったのだろうと考えます。
今回は、緩み止めの中程度のロックタイトの緩み止め (LOCTITE® THREADLOCKER BLUE 242®) を入れて置きました。いずれにせよ、素人の不注意であることを反省しました。