先月 (2017年4月) 、仕事上の業界のフォーラムを開催しました。その際のプレゼンテーションを今年に入って、開発・制作をしていました。その間に発見した、「とんでもないこと」です。
今、世間、あるいはIT業界を中心に騒がしている言葉にIoT (旧車もIoT、M2M時代 - タイヤ空気圧のリアルタイムモニター) があります。簡単に言うと、何でもつないでもっと情報を活用し、且つ情報の価値を高めて、より精度の高いものに引き上げるものです。
それを推進するための重要なことがこれも巷を流れている言葉の一つが “デジタル化” です。実はこの言葉が日本語で実に曖昧さを含んだ解釈となっています。グローバルには、すなわち英語で、Digitization (デジタイザーション) とDigitalization (デリタリゼーション) があります。前者はアナログ情報をデジタル情報に変換させること (VHSビデオをDVDに変換するような) を指し、後者はそれを活用するビジネスモデルを変革させようという全く新しいことを意味し、実は日本ではどちらの言葉も “デジタル化” で済まされています。
問題は日本には、もう一つの “デジタル化” を意味する単語があったのです! それは、“デジタライゼーション” です。どうもマスメディアの関係者が米国のイベントで入手したDigitalization (デリタリゼーション) という言葉を “デジタライゼーション” として解釈して、あるいは発音してテキストを起こしたようです。これはまあ許せる範囲内でしょう。
問題は、幾つかのメディア (例、IoTNEWS:https://iotnews.jp/keywords/デジタライゼーション) は何と、 “デジタライゼーション” を丁寧にも “Digitalaization” という単語を創造していることです。この単語は英語ではありませんし、英語圏、あるいは日本を除くグローバルな世界では通用しません。もちろんグーグ検索でもひっかりません。
世界には存在しない新しい英単語を創ってまで日本の社会に新しい言葉や文化を紹介してしまうとまさにおそるべきメディアのアクションであります。
日本の社会は情報については今でも旧態依然とした鎖国 (wiki - sakoku) 状態なのだと感ずる部分です。我々、旧車の世界は大丈夫でしょうか?日本の常識は世界の非常識 (グーグル検索) とならないよう願うばかりです。